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無影燈(下) (文春文庫)

無影燈(下) (文春文庫)

無影燈(下) (文春文庫)

作家
渡辺淳一
出版社
文藝春秋
発売日
1997-06-10
ISBN
9784167145200
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無影燈(下) (文春文庫) / 感想・レビュー

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キムチ27

惜しむらくは渡辺氏の作品、4割は非常に感銘を頂け、面白く読める。晩節を汚す・・ごめんなさい・・幾度もそう感じたのは私だけじゃないかも。この作品に打たれたところは抑えた筆致ながら臨床現場で専門職が感じた一瞬一瞬の懸命の専門的感覚。クリアー、リアル、それでいて人間的。多々、医療食が掛れているお涙頂戴的お仕事小説とは大きく一線を画している・・と今でも思う。

2006/07/16

richiy

患者が死にいたるまでの時間の問題ではなく、大事なのは家族が納得した死にかたであるかどうか。終末医療において何が優先されるべきなのでしょうか。考えてしまった。自分の死期を悟り、それゆえに女性を求めていた直江でしたが、倫子だけでなく小橋医師をはじめとする病院の人たち、患者さんとその家族にも生きた証みたいなものは残っているのではないかな、とも思います。

2016/03/19

まめねこ

想像通りだったけど、この結末は切なかった。こんな形の愛もあるのだな・・・と、何とも表現しがたい気持ちになった。物語が終わりを告げようとする時に、直江先生の行動や考えの意味が分かり、全てが繋がった瞬間にぐっと来た。直江先生の一貫とした態度は、潔かった。ただ、もう少し、人との関わりを大切にして欲しかった。

2017/01/15

みきみ

渡辺淳一=性描写なイメージだが生々しいものはなく医療&恋愛もの。渡辺淳一さんがお医者様だけあってリアリティが凄い。医療に関する直江の数々の名言が良い。「死に型」にも心が打たれる。ラストで直江の秘密が明かされ、だからこの時こうだったのか、とつじつまがあう。「忘れないか」の台詞に全てが表されているような。最後の5ページほどの倫子がとても悲しい。1970年代の作品なので古いところはあるが、とても良い。

2015/08/04

ばんぶぅ

数々の死を見て来たからなのでしょうか。凛としたり堕落したり、与えて貪って。先生も倫子の思いも切なくて苦しい。

2013/11/13

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