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いのちを守る 医療時代小説傑作選 (角川文庫)

いのちを守る 医療時代小説傑作選 (角川文庫)

いのちを守る 医療時代小説傑作選 (角川文庫)

作家
宇江佐真理
藤沢周平
藤原 緋沙子
山本一力
渡辺淳一
菊池 仁
出版社
KADOKAWA
発売日
2021-03-24
ISBN
9784041110737
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「いのちを守る 医療時代小説傑作選 (角川文庫)」のおすすめレビュー

「1人でも多くの“いのち”を救いたい」。医療従事者の信念を描く、異色の時代小説が登場

『いのちを守る 医療時代小説傑作選』(宇江佐真理、藤沢周平、藤原緋沙子、山本一力、渡辺淳一:著、菊池 仁:編集/KADOKAWA)

 コロナ禍が続くこと約1年。時間が経つごとに大きくなるのは、医療従事者への尊敬の念だ。いまもなお、新型コロナウイルスと闘う献身的な彼らをテレビで見るたび、頭が下がる。ただ彼らは決してコロナ禍だから献身的になっているのではない。「いつどんなときも、患者のいのちを守りたい」という信念のもと、医療に携わっているのだ。5人の作家の小説を編んだ短編集『いのちを守る 医療時代小説傑作選』(宇江佐真理、藤沢周平、藤原緋沙子、山本一力、渡辺淳一:著、菊池仁:編集/KADOKAWA)には、そんな医療従事者の信念が如実に描かれている。

 本作は「江戸時代の医療従事者」が題材だ。その職種はさまざまで、医者はもちろんのこと鍼灸師も登場する。また境遇も、獄医(現代の刑務所勤務医)、藪医者と噂される内科医、腕利きの女医、天然痘撲滅に奮闘する医者とさまざまだ。ただそんな彼らにも共通する思いがある。「人に寄り添い、可能な限り“いのち”を守りたい」という…

2021/5/19

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いのちを守る 医療時代小説傑作選 (角川文庫) / 感想・レビュー

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いつでも母さん

菊池仁氏の編による医療時代小説アンソロジー5編。豪華な作家陣。読むと思い出す秀作揃い。(一力さんのみ未読💦)安心して読めるのが嬉しい。藤沢作家『女牢』は若い立花登にニンマリしつつ、獄囚・おしのが切なかった。

2021/04/23

タイ子

5人の作家による江戸で庶民の命を守る医師たちの物語集。この時代は医師免許とかはなくて誰でもがなれる医者という職業。それだけに医は算術ではなく、医は仁術であるべきをモットーに、助けを求める患者のために己の持っている全ての知識を使った医師たちの姿は尊い。好きなのはやはり宇江佐さんの「名医」。やぶ医者と言われる内科医に女中奉公に行く口入れ屋のおふく。閑古鳥の鳴く医院で見た医者の本当の姿とは…。うーん、さすがです!いつの時代にも患者と向き合う真摯な医者の姿は何ものにも代え難い。

2021/06/25

ゆみきーにゃ

宇江佐さんのお話が気になり読んでみたけども、どのお話も面白くて一気読みだった。時代小説初心者なのでアンソロジー読んで気になるシリーズ物に手を出していこうかな。

2021/11/30

itica

医療時代小説アンソロジーはシリーズものからの抜粋が多いらしい。5人の作家による鍼灸師、獄医、町医者、女医、藩医と様々な医師の真摯な姿が描かれている。検査機器などなかった時代に医師は五感を研ぎ澄ませて命に向き合った。どれも趣が違って面白いが、できれば長編でじっくり読んでみたい。

2021/12/10

けやき

医療時代小説のアンソロジー。 山本一力「衣替え」、藤沢周平「女牢」、宇江佐真理「名医」、藤原緋沙子「蜻火」、渡辺淳一「かさぶた宗建」の5編。藤沢作品は既読だったがやはり面白い。宇江佐さんの「名医」も面白かった。

2022/01/23

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