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浅田次郎

浅田次郎 写真=山口宏之
職業・肩書き
作家
ふりがな
あさだ・じろう

プロフィール

最終更新 : 2019-11-18

1951年12月13日、東京生まれ。13歳の時に「小説ジュニア」(集英社)への初投稿以降、様々な職に就きながら執筆活動を続け、1991年『とられてたまるか!』で小説家デビュー。1995年『地下鉄(メトロ)に乗って』(徳間書店)で吉川英治文学新人賞受賞。1997年『鉄道員(ぽっぽや)』(集英社)で直木賞を受賞し、1999年には高倉健主演により映画化、第23回日本アカデミー賞最優秀作品賞、最優秀主演男優賞など数々の賞を受賞した。2011年から2017年まで、日本ペンクラブの会長を務める。

初の時代小説である『壬生義士伝』は、1998年9月から2000年3月まで、週刊文春にて掲載され、2000年に文藝春秋より単行本化、同年、第13回柴田錬三郎賞を受賞した。その後、2006年には『お腹召しませ』(中央公論)で第1回中央公論文芸賞と第10回司馬遼太郎賞、2008年には『中原の虹』(講談社)で第42回吉川英治文学賞、2015年には学術芸術上の事績著名な作品の創作者に授与される紫綬褒章など、数々の賞を受賞している。

商社マンとしての定年を迎えた日に脳梗塞で倒れた男の奇妙な体験を綴る、毎日新聞朝刊の連載小説『おもかげ」は、2017年に書籍化され、「浅田文学の傑作」と称賛された。

時代小説や短編・長編小説の他、エッセイも数多く手がける。JAL機内誌「スカイワード」に連載されていた『アイム・ファイン!』(小学館文庫)は2011年に、旅と食と感動のエッセー集『パリわずらい 江戸わずらい』(小学館文庫)は2016年に書籍化された。

受賞歴

最終更新 : 2018-06-08

1995年
『地下鉄(メトロ)にのって』第16回吉川英治文学新人賞
1997年
『鉄道員(ぽっぽや)』第117回直木賞
2000年
『壬生義士伝』第13回柴田錬三郎賞
2006年
『お腹召しませ』第1回中央公論文芸賞
2007年
『お腹召しませ』第10回司馬遼太郎賞
2008年
『中原の虹』第42回吉川英治文学賞
2010年
『終わらざる夏』第64回毎日出版文化賞 文学・芸術部門
2016年
『帰郷』第43回大仏次郎賞

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変えられない過去にとらわれず、「今」を大切に生きる。『地下鉄に乗って』/佐藤日向の#砂糖図書館⑬

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皆さんは普段、どのくらいの頻度で地下鉄を利用するだろうか。 私は移動で基本、地下鉄を利用するため、ほぼ毎日乗車していると言っても過言ではない。 小学生の頃から仕事の現場にひとりで電車で通っていたこともあり、気づけば色々な駅に沢山の思い出が色濃く残っている。

今回紹介するのは、人によって様々な思い出があるであろう、 メトロに纏わる浅田次郎さんの『地下鉄(メトロ)に乗って』という作品だ。 私がこれまで紹介してきた本はミステリーが中心で、ファンタジーやSFには触れてこなかったが、この作品に終始漂う浪漫と切なさが、私の読書の幅を新たに広げてくれた気がする。

『地下鉄に乗って』は、主人公が地下鉄の駅の階段を上がって辿り着いた場所が30年前で、兄が自殺をした命日にタイムスリップしていたところから、物語が動き出す。 地下鉄が、彼の父が過ごした時代へ導き、現世から過去にタイムスリップした主人公は、父を取り巻く人々や時代の流れをリアルで体験する。   兄が自殺を図ったきっかけ、父が家族には見せなかった本当の姿、そしてそこに絡んでくる現世とは異なる時代背景―…

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「妖艶な雰囲気で内容にも期待大!」新選組の恋愛を描いた『輪違屋糸里』映画化に大反響

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『輪違屋糸里』上(浅田次郎/文藝春秋)

 浅田次郎による『輪違屋糸里』が映画化決定。「早く映画館で観たい」「凄く妖艶な雰囲気で内容にも期待大!」とファンは歓喜に沸いている。

 同作は新選組を題材にした恋愛小説。京都の花街に身を置く糸里は、土方歳三に恋心を抱いていた。一方糸里と仲の良い吉栄は、芹沢鴨の腹心である平山五郎と恋仲に。そんな中新選組では近藤勇と芹沢が対立を深めていった。激化を極める抗争の陰で、計画に翻弄される糸里と吉栄。さらに芹沢の愛したお梅までも巻き込み、事態は急展開していく―。

 映画で糸里役を務めるのは、「ソロモンの偽証」で第39回日本アカデミー賞 新人俳優賞を受賞した若手女優の藤野涼子。吉栄役を松井玲奈が演じ、田畑智子がお梅役に抜擢された。藤野は「この作品は、私が16歳の時に撮影しました。その時は、時代劇も、恋愛劇もやらせて頂いた事がなく今回が初めてで、それに京訛りがあり私の中でこの映画はとてもチャレンジングな作品でした」と感想を語っている。

 映画化決定と合わせて、藤野の場面写真も解禁。あどけない町娘のような藤野と、煌びやかな着物に身…

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吉川晃司「これは大きな賭けだと思いました」 浅田次郎『黒書院の六兵衛』がドラマ化決定!

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 浅田次郎の小説『黒書院の六兵衛』が、吉川晃司と上地雄輔の出演でドラマ化されることが決定。特報映像も公開され、「上地君も吉川さんも武士姿が似合う!」「吉川さん喋らないのに存在感がすごい」と話題になっている。

 同作の舞台となるのは、慶応4年に幕府と新政府の談判で不戦開城が決まった江戸城。官軍側につく気弱な尾張の下級藩士・加倉井隼人は、城の引き渡しに先駆けて城内に見聞に入る。しかし、城内にはたった一人、頑なに座り続ける旗本・的矢六兵衛の姿が。六兵衛は将軍直属の警護隊・御書院番の番士だったが、誰に声をかけられても無言を貫く。城内で争いを起こすことは厳禁とされていたため、加倉井は六兵衛を退去させるため居座りの意図を探っていく。

 原作小説は日本経済新聞で連載されていたもので、江戸城無血開城の史実をベースとした本格的な時代小説。読者からは「ただ座っているだけの人物になぜこんなに感動するのだろう」「六兵衛の武士らしい佇まいに惹かれる」「ラストシーンで思わず涙があふれた」と絶賛の声が相次いでいる。

 吉川の演じる六兵衛は、作中で全くセリフが無いという一風変わった難…

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配属されたのは“極道”御用達のホテル!? 浅田次郎『プリズンホテル』田中直樹主演で連ドラ化

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『プリズンホテル 夏』(浅田次郎/集英社)

 浅田次郎の小説『プリズンホテル』がドラマ化され、2017年10月から放送が開始されることが分かった。この発表にファンからは「めちゃくちゃ観たい」「大好きな作品だから楽しみすぎる!」と喜びの声が上がっている。

 同作はオーナーから従業員、客人も“任侠”という「極道御用達のホテル」を舞台に繰り広げられるコメディ作品。これまでにもVシネマや特別ドラマとしてたびたび実写化され、ほかにもコミカライズや舞台化などのメディアミックスが展開されてきた。

 今回のドラマ化で、“プリズンホテル”に配属されてしまったカタギの支配人・花沢役で主演を務めるのはお笑い芸人のココリコ・田中直樹。またヤクザの大物であり、ホテルのオーナーでもある木戸仲蔵を柄本明が演じる。人気シリーズが再びドラマ化されるとあって、ファンからは「小説がほんと面白かったから絶対観る!」「プリズンホテル懐かしいなあ、これは期待しよう」「仲蔵親分が柄本さんなんて観るしかないやつ」といった声が続出。  田中は同ドラマについて「とにかく物語の設定がとても面白いです。そ…

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ラリーは何しに日本へ? アメリカ人ひとり旅が教える日本文化論

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『わが心のジェニファー』(浅田次郎/小学館)  ニューヨークに暮らすラリーは、一念発起して恋人のジェニファーにプロポーズ。ところが彼女は思わぬ条件を出してきた。「プロポーズの前に日本を見てきてほしいの。休暇をとって。ひとりでゆっくりと」──大の日本びいきである彼女からこう言われたのでは仕方ない。有給休暇もたまっていたし、彼女との理解を深めるためにもちょうどいいと、ラリーは二つ返事。ただ心配なのは、ラリーを育ててくれた元海軍提督の祖父の言葉だ。祖父は日本を目の敵にし、ラリーが幼い頃から「ジャップみたいな真似をするな」と叱っていた。さて極東の島国でラリーを待ち受けていたものは……?

 浅田次郎氏が、初めて日本にやってきたラリーの日本滞在を描く『わが心のジェニファー』(小学館)。ウォシュレットに「スペースシャトルと同じくらい偉大な発明」と感動し、たった15分の遅れを謝るリムジンバスに「渋滞は運転手の責任ではないのに」と不審を感じ、折り返しまでの数分で新幹線の掃除を終わらせた「現場を制圧したSWAT みたい」な清掃スタッフに喝采を送る。コンビニの品揃えに…

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困ったときは基本に帰れ! 手に汗握る中山道参勤交代道中記

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『一路』(浅田次郎/中公文庫)

文久元年。かぞえ年19歳にして、父の不慮の死により家督を相続した小野寺一路。彼の家は代々、美濃に所領を持つ交代寄合蒔坂家の御供頭を勤めていた。ひらたく言えば、大名並みの旗本であるお殿様のもとで、参勤交代の一切を取り仕切る仕事である。

ところがこんなに早く父が亡くなると思ってなかったので、一路はお役目について何ひとつ習っていない。なのに参勤の出発はすぐそこ。お役目を果たせなければ切腹の上に御家も召し上げられることは自明だ。二百年以上前に記された家伝「行軍録」を唯一の手がかりに、古式に則った行列を仕立てて出発することにした。しかし背後にはお家転覆を狙う一派の陰謀もあるらしい。さてこの道中、どうなる?v

浅田次郎著『一路』(中公文庫)で、まず読ませるのは、美濃から江戸までの中山道の旅の様子だ。木曽三川を渡り、妻籠の先の与川崩れの難所を瀕死の思いで越え、諏訪の神様に詣で、師走ということもあり下諏訪の先の和田峠では吹雪に遭難しそうにもなる。安中ではマラソン侍に助けられ(土橋章宏『幕末まらそん侍』を読まれたい)、下仁田では風邪の特…

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映画『王妃の館』公開記念SP対談 浅田次郎×水谷 豊

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「相棒」シリーズでもおなじみの杉下“右京”演じる水谷豊が、今作では天才小説家の北白川 “右京”になる!? ルイ14世が最愛の妃のために建てた館を改装したという最高級ホテルに宿泊する。夢のようなツアーに隠されたある秘密とは──?  そんな『王妃の館』映画化の特別企画としてダ・ヴィンチとコラボレーション! 扉ページには原作本を持った水谷さんが登場! 原作者・浅田次郎との対談も実現!!

©浅田次郎/集英社 ©2015「王妃の館」製作委員会  

映画『王妃の館』 原作/浅田次郎『王妃の館(上・下)』(集英社文庫) 監督/橋本 一 脚本/谷口純一郎、国井 桂 出演/水谷 豊、田中麗奈、吹石一恵、尾上寛之、青木崇高、中村倫也、安達祐実、山中崇史、野口かおる、緒形直人、石橋蓮司、安田成美、石丸幹二ほか 4月25日(土)全国ロードショー  ●「王妃の館」に泊まるワケありパリツアーに参加したのは、天才小説家・北白川右京(水谷豊)を含む、やはりワケありな男女11名だった。ロケによるパリの風景、右京の紡ぐ17世紀フランス・ルイ14世とその寵姫ディアナをめぐる愛…

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『王妃の館』で腹筋崩壊・涙腺決壊! 超豪華パリ旅行の華麗な顛末とは?

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『王妃の館』(浅田次郎/集英社)

パリの超高級ホテル、シャトー・ドゥ・ラ・レーヌに10日間宿泊するという超豪華ツアー。倒産間近の旅行会社が企画したこのツアーは、実はとんでもない詐欺企画だった。参加費150万円の光(ポジ)ツアーと20万円の陰(ネガ)ツアーを別個に募集し、意図的にダブルブッキングさせたのだ。観光スケジュールをずらし、ホテルも協力して、ひとつの部屋を2組に使わせる。もちろん客には気取らせずに。

この2種類のツアー客が絶対に顔を合わせないよう、ツアコンは四苦八苦。おまけに客たちも、揃いも揃っていわくありげ。上司と不倫の末にリストラされたOL、借金を抱え心中目的でやってきた夫婦、ベストセラー作家と編集者たち、成金カップル、詐欺師のカップル、恋人を追ってきたオカマ、元警官……ツアーに光と陰があるなら、ツアー客たちにも光と陰がある。すんなりいくはずがない。もちろん事件続出トラブル頻発。このドタバタ珍道中、さてどうなる?

浅田次郎は「泣かせる」傑作が多い作家だが、散々笑わせておいて油断したところに泣きのスイッチを仕込む、という技に特に長けている。た…

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