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「湊かなえ」のレビュー・書評

真実を反転させ、善意と悪意をえぐりだす――湊かなえの真髄、あの短編集がWOWOWドラマ化!

真実を反転させ、善意と悪意をえぐりだす――湊かなえの真髄、あの短編集がWOWOWドラマ化!

『ポイズンドーター・ホーリーマザー』(湊かなえ/光文社)  湊かなえ氏は“反転”を描く作家だ。人は誰しも自分だけの物語を生きている。よかれと思っての言動が、誰かを苦しめるだけの結果となるのはよくあることだ。だが、一部の人間関係だけでなく、自分の信じてきた物語が、信じて何十年と生きてきた正義が、真逆のものだったらどうするのか――『ポイズンドーター・ホーリーマザー』(湊かなえ/光文社)は、誤解を重ねた先で取り返しのつかない結末を迎えてしまった人々を描くと同時に、…

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20年後の自分から届いた手紙の正体とは? デビュー10周年の湊かなえが贈る、絶望と希望の物語『未来』

20年後の自分から届いた手紙の正体とは? デビュー10周年の湊かなえが贈る、絶望と希望の物語『未来』

『未来』(湊かなえ/双葉社)  身を寄せ合い、逃げるように夜行バスに乗り込む2人の少女。誰かに追われているのか、それとも何かをしでかしたのか。夜の闇に不穏な息遣いの響きわたる小説『未来』(双葉社)の冒頭は、湊かなえさんの作家生活10周年を飾るにふさわしいが、これまでと少し毛色の違う部分がある。それは少女のにぎりしめている手紙だ。〈こんにちは、章子。わたしは二〇年後のあなた、三〇才の章子です。〉という書き出しから始まるそれは、未来の自分から届いたメッセージなの…

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湊かなえ、心理サスペンスの決定版! 港町で立場の違う3人の女性たちが出会う――たどり着くのは理想郷ではなく、歪んだ現実…

湊かなえ、心理サスペンスの決定版! 港町で立場の違う3人の女性たちが出会う――たどり着くのは理想郷ではなく、歪んだ現実…

『ユートピア』(湊かなえ/集英社)  誰かを打ちのめしてやろうという明確な悪意をもって、日々を過ごしている人などそう多くはいない。たいていの人は、自分の性格がよくはないという自覚はあっても、どちらかといえば善人だと信じているし、平穏無事で幸せに暮らしたいと願っている。だがこの“幸せ”というのが厄介なのだ。一人ひとり理想の形が異なるなかで「よかれと思って」が積み重なると、たどりつくのは理想郷ではなく歪んだ現実だけ。そんなことを思い知らされたのが、山本周五郎受賞…

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「少年探偵団」と「怪盗ルパン」。有栖川有栖、湊かなえ…錚々たる作家陣がオマージュするほどハマる理由とは?

「少年探偵団」と「怪盗ルパン」。有栖川有栖、湊かなえ…錚々たる作家陣がオマージュするほどハマる理由とは?

『みんなの少年探偵団2』『みんなの怪盗ルパン』  子供時代、誰もが一度は心をときめかせる怪人二十面相や怪盗ルパン……と言いたいところだが、最近の小学生はあまりこの辺りを読まなくなっているらしい。単純に子供向けコンテンツの数が増えたせいもあるが、何だか古くさい、話が難しそう(!)という印象があるそうな。  時の移り変わりといえばそれまでだが、やっぱりもったいないなあ、とかつてときめきまくっていた子供のなれの果ては思う。この2冊に寄稿した作家の皆さんも、きっと…

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人気ミステリ作家集結! すべて新作、オール読み切り

人気ミステリ作家集結! すべて新作、オール読み切り

 今をときめく人気ミステリ作家による、オール新作のアンソロジーの3巻目である。紙では毎年年末の恒例だが、いずれもやや遅れて電子化されており、こちらは少し遅いお年玉と言ったところか。執筆陣は、湊かなえ、今野敏、東川篤哉、誉田哲也、笹本稜平、若竹七海、小杉健治、長岡弘樹、石持浅海、深水黎一郎、深町秋生、大山誠一郎、川崎草志、そして長沢樹の14名。さあ、どこから読む?  注目は巻頭を飾る湊かなえ。「ベストフレンド」は、シナリオコンテストの優秀賞をとった女性が主人公。大…

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【湊かなえ初の電子書籍化作品】 謎を解く鍵はSNSにあり? 電子時代のミステリ誕生!

【湊かなえ初の電子書籍化作品】 謎を解く鍵はSNSにあり? 電子時代のミステリ誕生!

化粧品会社に勤務する美人OL・三木典子が斬殺された。会社で典子と組んで働いていた理沙は、さっそくそのニュースを知り合いのライター・赤星に伝える。赤星が調べていくうちに浮かび上がる容疑者の名前。同僚、同級生、家族、故郷の人々──噂によって形作られる容疑者の性。果たして彼女は本当に残忍な魔女なのか? 被害者の同僚が社内で起きた大事件を知り合いに漏らす。そこまではよくある話だ。けれど本書が興味深いのは、その話をライターの友人に告げた理沙が「マンマローに書いたりしないで…

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残酷な原作がマンガになると…

残酷な原作がマンガになると…

タイトルどおり「告白」しますと、マンガを読むのは昨年夏ぶり。マンガはあっという間に読み終わってしまうので、わざわざ持ち帰るのが残念で、帰国時限定で「溜め読み」。日常生活では我慢しているアイテムでもあります…。    電子書籍はその点、本当に気軽にマンガまで読めてスバラシイ。何万点もあるマンガ作品の中でシリアスで現代的なものを読みたいと、このコミックに決めました。 原作は2008年に出版されてから、「週刊文春ベストミステリー賞」「本屋大賞」「このミステリ…

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