Twitter上で爆発的人気を誇るマンガ家・世紀末。初めての作品集『殺カレ死カノ』でどうしても伝えたかったこととは?
『殺さない彼と死なない彼女』(世紀末/KADOKAWA)
ここ数年増えている「SNSマンガ家」。主にTwitter上で自作の作品を発表している人たちのことだ。彼らの中には、作品を発表するたびに数千、時には数万の「いいね」がつき、リツイートによって拡散される人たちがいる。3月23日(木)に、初の単行本『殺さない彼と死なない彼女』(KADOKAWA)を上梓した〈世紀末〉さんも、そんなSNSマンガ家のひとりだ。
ちょっと不穏さが漂うタイトルを冠した本作は、主に3つの短編で構成されている。かわいいことを自認している〈きゃぴ子〉の恋愛ストーリー、何度フラレても意中の男子に告白し続ける〈君が代ちゃん〉の日常、そしてツンデレ系彼氏と付き合う〈死なない彼女〉の少し変わった恋愛観。これらの短編に登場するキャラクターたちは、みんなとても不器用で、悩みながら生きている。
しかし、彼女たちをただの「おかしい人」とは言い切れない。みんな自分の想いに真っすぐで、ありのままで生きようともがいているだけなのだ。そして、それは誰の心にもある衝動。世紀末さんはそれを表現したことによ…