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忌名の如き贄るもの (講談社文庫)

忌名の如き贄るもの (講談社文庫)

忌名の如き贄るもの (講談社文庫)

作家
三津田信三
出版社
講談社
発売日
2023-09-15
ISBN
9784065331101
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忌名の如き贄るもの (講談社文庫) / 感想・レビュー

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W-G

ホラーの色合いが濃い、序盤と終盤の秀逸さに比較して、謎の密度が薄い中盤がだれ気味という感想は、多くの読者と意を同じくしていたようで、この長さで、全体の三分のニを一件の殺人で引っ張るという構成の悪さと、その事件で用いられるトリックが、著者に求められるレベルからはかなり格落ちするものだった点には、やはり厳しい採点となる。しかし、久々にこのシリーズを手に取ったということも影響してか、横溝風なオカルト雰囲気はじゅうぶんに堪能出来、印象に残る一冊だった。本格推理として読むか否かで楽しさが一変する作品。

2023/10/17

KAZOO

三津田さんの刀城言耶シリーズの文庫最新作です。主人公の先輩の結婚相手についての小さいころからのかなり怖い話があり、その女性に関係ある人物の殺人事件が起こります。そこで主人公たちはその女性の実家に赴き解決に当たろうとします。さまざまな人物などがからんだりしますが最後は解決をもマスがミステリーとホラーが混在しているような感じで三津田ワールドといった様相を呈してくれました。

2023/10/24

雪紫

文庫にて再読。「あの殺人動機の「発想」に加え、序盤の語りとラスト一行で背筋が寒かったのは半袖がまだ必要だったはずの今月が急に寒くなったから・・・だと思いたい。」とハードカバー版感想に書いて同じ気候で文庫も読んだけど、内容覚えてたのにやっぱりそう思いたいくらい怖い。・・・いや、むしろ文庫特典のスケッチで情景が想像しやすい分背筋が寒くなってる。あのホラーブレイカー達、来ないのに存在感発揮していてこれである。やっぱり怖過ぎ。鬼畜系特殊設定パズラーの解説、凄く良い。ーー2年後の同月同日の読了日にて記す。

2023/10/18

マッちゃま

休日のほとんどの時間を利用して、なんとなくイッキ読みでした。実に面白い、大好きなシリーズの第8長編のホラーと本格ミステリが見事に融合した作品。読んでいて、過去作とは違いって視点人物に危機や怪異に襲われる場面もなく(全く無いワケじゃないですよ)物語はゆったり進んでいき、珍しく人死にも少なめだったのでハラハラドキドキ感もチョイ少な目。でも、それすらも意味があったのか⁉︎と読み終えてから知る うすらボンヤリな読者はラストの謎解きで唖然呆然でした。もう1つの氏のミステリ色強めのシリーズ含めて、次作が早く読みたい。

2023/09/21

ひろ

ホラーに振り切った導入から、一気に作中へ連れて行かれた。死者の視点からなのが面白い。語られるのは、田舎に根付く因習に、ひたひたと忍び寄る怪異。本シリーズに求めているものが、まさに描かれている。事件の展開はゆるやかだが、そのおかげで読みやすく感じた。ミステリとして事件の謎を解くだけでなく、民俗学的考察を加え、緻密に組まれた舞台が解体されていくのが心地よい。読者に衝撃を与えるラストのため、全てが効果的に配置されていたのだと気付かされる。このシリーズは、やはり長編の満足感が高い。面白かった。

2024/04/29

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