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転換期を生きるきみたちへ──中高生に伝えておきたいたいせつなこと (犀の教室)

転換期を生きるきみたちへ──中高生に伝えておきたいたいせつなこと (犀の教室)

転換期を生きるきみたちへ──中高生に伝えておきたいたいせつなこと (犀の教室)

作家
内田樹
鷲田清一
高橋源一郎
加藤典洋
平川克美
小田嶋隆
白井聡
山崎雅弘
想田和弘
仲野徹
岡田憲治
出版社
晶文社
発売日
2016-07-16
ISBN
9784794968258
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転換期を生きるきみたちへ──中高生に伝えておきたいたいせつなこと (犀の教室) / 感想・レビュー

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ころりんぱ

面白くてためになったと書くと月並みすぎるか?内田さんを始めとする寄稿者たちの文章が自分の感覚に違和感なくスーッと入ってくるものだったから良かったのだと思う。今の政治や社会の仕組みに対して持っている疑問や疑念、ちょっとした嫌悪感、そういうものが噛み砕いて語られているから、読んでいて納得もできるし、発見もあった。まぁ多分けっこう偏っている。13歳のハローワークをペラ見した時のあれ?という苦い気持ちをぶった斬ってくれた小田嶋隆さんの章は読んでそっかぁー!と肩の力が抜けた。中高生だけに読ませるのはもったいない。

2017/01/02

まこみや

高名な選手や歌手の「人々に夢を与えたい」という発言にずっと違和感を感じ続けてきた。なぜなのか突き詰めて考えたことはなかった。その真意が「どうだ、オレってカッコいいだろ。みんな、オレみたいになりたいだろ」と言っているからだと、「13歳のハードワーク」を読んで初めて気がついた。真綿に包まれた欺罔の外装を剥ぎ取って、ミもフタも無い真実に身を晒すことは、時に精神の健康のためには必要なことだ。しかし逆に、著者のようにいつもいつも真実が見えすぎてしまうことは、ある意味で辛いことだったのではないか、と今にして思う。

2022/07/18

おさむ

中高生に向けたこれからの時代を生き延びる為の知見集だが、大人も十二分に学べます。日本という国は「中年の危機」を迎え、「消費社会」も限界に近づいている。「バカを繰り返さぬ為、空気を読むのではなく言葉を読め」「仕事は生きがいや自己実現などではなく、いずれ向こうからやって来るもの」などの助言は本質をついています。オバマ大統領の広島演説に隠された胡散臭さや日本社会の進歩の帰結としての人口減社会などの指摘もごもっとも。若い論者ほど見立てが厳しい点に、まさに今の日本が象徴されているように感じました。

2016/10/28

ルピナスさん

どのメッセージも素晴らしかった。一番考えさせられたのは、岡田憲治氏の「イジメはあるけど、イジメはない」。私達は空気を大切にし過ぎ70数年前の大戦で沢山の命が失われたのに、その責任者は「そういう空気だったから」で片付けてしまった。空気では未来を生きる人達に申し送る記録にできない、言葉にして理屈にして記録せよと。さらに言葉に関し、オバマ大統領の広島での演説を”I”と”We”の扱いで分析し、美しい演説が実のところいかに曖昧であるかを説いた高橋源一郎氏の話にもハッとした。纏められた雰囲気に呑まれてはいけないのだ。

2021/05/13

けんとまん1007

さすがの投稿陣。内田先生に始まり、鷲田先生で閉じる、素晴らしい1冊。その方の視点にも大いに賛同する部分が多い。その中で、今まで知らなかった白井先生のテキストが抜群に面白い。今の時代、消費社会の根本的な問題点が、わかりやすく書かれている。なるほど~と唸った。そして、この本は中高生に・・・とあるが、すべての人が読むべきだと思う。柔らかな発想がある中高生には、期待するしかない。

2017/02/09

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