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所有論

所有論

所有論

作家
鷲田清一
出版社
講談社
発売日
2024-02-01
ISBN
9784065342725
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所有論 / 感想・レビュー

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Kai Kajitani

歴史的な慣習として多様な成り立ちをしてきた「所有」は、近代以降社会の根幹をなす普遍的な権利として、あらゆるところにその影響を及ぼしてきた。その結果人びとの生活を守る盾であるはずの「所有権」が、社会の「よき習い」を破壊するという矛盾がうまれる。本書はこうした近代的所有権を相対化するヒントとして「所有は、それを放棄することによってはじめて可能になる」というヘーゲルの議論に注目する。そして、あるものを誰かから「受託」し「適切に保つ」ことをそのオルタナティブとして提唱する。所有の奴隷にならないための優れた指南書。

2024/03/17

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