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「恩田陸」のレビュー・書評

主人公不在、 終始「Q&A」の対話で進む…直木賞作家・恩田陸による驚愕の現代ミステリー

主人公不在、 終始「Q&A」の対話で進む…直木賞作家・恩田陸による驚愕の現代ミステリー

人の狂気は下手なホラー映画より戦慄させる。『Q&A』(恩田陸/幻冬舎)を読み終えた後も体はゾクゾクしていた。真夜中だったせいもあるかもしれない。静まり返った部屋がシンとして恐ろしかった。 本作は、都下郊外の大型商業施設で発生した重大死傷事故を解…

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うんこの漢字ドリルから94歳・佐藤愛子まで! トーハン・日販しらべ2017年 年間ベストセラーまとめ

うんこの漢字ドリルから94歳・佐藤愛子まで! トーハン・日販しらべ2017年 年間ベストセラーまとめ

一年を振り返るコンテンツが増えると年の瀬を感じる。有名なところでは、日本漢字能力検定協会のキャンペーンで毎年発表される“今年の漢字”や、自由国民社がユーキャンと提携して発表している“新語・流行語大賞”だろう。後者で、2017年にノミネートされた「…

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この学校には、3年に1度「サヨコ」がやってくる……。恐怖と青春の恩田陸伝説のデビュー作

この学校には、3年に1度「サヨコ」がやってくる……。恐怖と青春の恩田陸伝説のデビュー作

後ろに誰かいるような気がしてふり返れない時のような「恐怖」と、高校生たちの友情や恋愛といった「青春」が、一冊の本の中で現れたり消えたりする一種異様な世界観を持つ『六番目の小夜子』(恩田陸/新潮社)。 本作は日本ファンタジーノベル大賞の最終候…

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バイセクシャルの主人公が元カレと再会!? 旅情あり、謎あり、恋ありの恩田陸ミステリー 『ブラック・ベルベット』

バイセクシャルの主人公が元カレと再会!?  旅情あり、謎あり、恋ありの恩田陸ミステリー 『ブラック・ベルベット』

『ブラック・ベルベット』(恩田陸/双葉社) 「旅情」という言葉を辞書で引くと、「旅先で感じるしみじみとした思い」といった説明が書いてある。よく「旅情ミステリー」なんていったりするけど、別に温泉に入ったり、カニを食べたりすることが旅情ではない…

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バラエティに富んだ優雅なゴーストストーリー

バラエティに富んだ優雅なゴーストストーリー

ある一軒の家を舞台にした連作形式のゴーストストーリー、つまり幽霊屋敷の話である。しかし恩田陸が怪談を書くと、こうも優雅に、エレガントになるのかと驚かされる。しかも、バラエティに富んでいる。そしてもちろん、怖い。充分過ぎるほど、怖い。つまり…

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ナゾ×学園×アクション! 近未来の日本で刀を武器に戦え!

ナゾ×学園×アクション! 近未来の日本で刀を武器に戦え!

「イヤでござんす、ペリーさん」と1853年浦賀での黒船来航を語呂合わせで覚えたものだが、当時の人々にとっては「イヤ」では済まない天変地異だったろう。外の世界から攻め来る圧倒的な勢力。得体の知れないモノが迫り来る恐怖。当時の人々はいい知れぬ恐ろ…

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【直木賞候補作―(恩田陸)】鳥肌立ちっぱなし! 超能力で大量殺戮!?

【直木賞候補作―(恩田陸)】鳥肌立ちっぱなし! 超能力で大量殺戮!?

「智恵子は見えないものを見、聞えないものを聞く。」「わたしをよぶ声をしきりにきくが、智恵子はもう人間界の切符を持たない。」高村光太郎は晩年の妻の様子をこんな風に詠っている。一番身近であるはずの妻の異変に、彼は言い知れぬ恐怖を覚えたことだろ…

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実写化熱望! 臨場感、迫力満点の恩田陸版『ガラスの仮面』

実写化熱望! 臨場感、迫力満点の恩田陸版『ガラスの仮面』

久しぶりに読み直してみて、「なぜこの作品がまだ実写化していないのか!」と地団駄を踏んでしまいました。 伝説の映画プロデューサーによる「女二人芝居」の異色のオーディション。サラブレッドの天才とその従妹、才能の片鱗を見せるアイドルに天然素材の素…

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