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詩集 若葉のうた

詩集 若葉のうた

詩集 若葉のうた

作家
金子光晴
出版社
勁草書房
発売日
1986-12-20
ISBN
9784326850174
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ジャンル

詩集 若葉のうた / 感想・レビュー

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新田新一

昭和を代表する大詩人金子光晴の孫賛歌。金子光晴にしては柔らかく優しい言葉遣いで、生まれたばかりの孫娘を瑞々しく描いています。同時に反骨の人らしく、現代社会の病んだ部分を剔出して、無垢な幼子と対照的に表現しています。戦争中も絶対に軍部に迎合しなかったこの詩人の面目躍如といったところです。序詩の「森の若葉よ 小さなまごむすめ 生まれたからはのびずばなるまい」という言葉に込めれた祈りにも似た愛情が、心に染みました。

2024/04/25

tsu55

孫はね、ホント、可愛いんだよ。 老いてゆくわが身にとって、若葉のようにみずみずしい小さな命はかけがえのないものなんだ。そんな孫たちにこんな世の中しか残してやれないなんて、という忸怩たる思い。僕にも3人の孫がいるので、わかるなぁこの気持ち。 巻末の森美千代の日記もグッとくる。

2023/07/09

fubuki

こんなに孫娘に対して溺愛しちゃうものなのか。その行間に滲む、近い将来の日本に対する憂い。ホントの主眼は、孫娘を通してそれを言いたかったのではないだろうか、と穿った見方までしたくなる。それにしても、こんなに溺愛された若葉さんはどんな女性になられたのか、世に出されたこの詩集を、どんな思いでご覧になっているのか、気になるところ。

2013/04/06

johanna.K@よはんなと読む

もう10数年前になるのだろうか。受験時期参考書だか試験だかの問題文に「さくらふぶき」が載っていて、祖父コンということもあって一読心酔、以来もう一度読みたいと思っていた。反骨の詩人と呼ばれた金子光晴が初孫の若葉嬢に詠んだ詩。孫萌えここに極まれりというくらい愛情に満ち満ちて、寂しく、時々未来に向ける視線が怖い。・・・子供が生まれた時に親にこの本を贈ったという話を複数見掛けたが、確かに爺婆にはグッとくる内容だろうけども、この子が成人する姿を見ることは叶わないと折に触れて書いているのになと少々もにょったりもする。

2012/03/25

マリカ

孫娘「若葉」についての詩集。孫娘への愛が溢れています。孫娘にメロメロなおじいちゃん。小さい子の一挙一動に目を細めている様子が目に浮かびます。でも、私には甘すぎるかな。普段の金子光晴の詩の方が好きかも。

2011/11/26

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