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サザエさんと長谷川町子 (幻冬舎新書)

サザエさんと長谷川町子 (幻冬舎新書)

サザエさんと長谷川町子 (幻冬舎新書)

作家
工藤美代子
出版社
幻冬舎
発売日
2020-03-26
ISBN
9784344985841
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サザエさんと長谷川町子 (幻冬舎新書) / 感想・レビュー

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へくとぱすかる

『磯野家の謎』もおもしろかったが、マンガの内部に集中して、徹底的に掘り下げることが目的だったので、本書とはコンセプトが異なる。作者自身について詳しく書いた本は、『サザエさんうちあけ話』以外に読んだことがなかったが、いろんな点で語られない事情も多かったようだ。生誕100年の伝記が、みごとに昭和史と並行する。サザエさんの作者はやはりすごい人で、登場する有名男性マンガ家もかすんでしまうと感じた。作者と主人公を同一視してしまうのは、ありがちな誤謬だが、磯野家は作者にとって、理想の家庭像だったのかもしれない。

2020/06/24

Kepeta

幼少時から姉妹社版サザエさんを愛読し、その他長谷川町子の漫画や妹の洋子さんの著書も読んだ身としては、やはり最大の関心は晩年の姉妹間の確執の謎なんですよね。長谷川家は町子を売り出す為のチームと見抜き「三姉妹のどの言い分も鵜呑みにするべきではない」というのはフェアな視点ではあるのですが、もう少しキッチリ調べて踏み込んでもらいたかったです。残念ながら「サザエさん打ち明け話」と「サザエさんの東京物語」から得られる以上の情報はない感じでした。関係が濃すぎる女系家族に莫大な金銭が絡んだという複合的要因な気はしますね。

2023/12/13

アキ・ラメーテ@家捨亭半為飯

女性漫画家の先駆け。お母さんが強過ぎる!家族経営ならではのゴタゴタ。偉大な漫画家と暮らすのは大変だろう。『サザエさんうちあけ話』で語られた話の表には出さない長谷川家の顔。

2023/03/05

kei-zu

「萩尾望都と竹宮恵子」が面白かったので、著者は違うが同じ新書から刊行の本書に手を伸ばしました。 本書で決して好意的に書かれているのは言えない「サザエさん」の作者の暮らし向きは、漫画を読んでいて若干は感じるものがありました。 一般の日本人に馴染みのないキリスト教の描写が描写が少なくないしね。 それでも、であるからこそ客観的に「庶民の暮らし」を描けたのではないかと思う。対人関係も大変だったようですが、まあ、創造者ですし。 長谷川町子美術館もサザエさん関係が増設されたと聞きます。折を見て行かねば。

2021/03/03

hitotak

長谷川町子と共に姉妹社を切り盛りした3姉妹の話はドラマになる位有名だが、後年は長姉毬子・町子の姉2人と末妹の洋子との間で仲違いし、没交渉状態になった過程が書かれている。町子の『うちあけ話』と洋子の著作からの引用が多く、既に知っている話も多い。断絶の理由は『サザエさん』が稼ぎ出す莫大な印税収入と母親の遺産などの金銭問題と、町子の激しい性格によって生まれた長年の軋轢が絡み合ってのものらしい、と推測されている。いつでも明るく楽しい磯野家と、それを生み出した長谷川家との落差を思うと寂しく、痛ましいものを感じた。

2020/05/29

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