わざわざゾンビを殺す人間なんていない。 (二見ホラー×ミステリ文庫 こ 1-1)
わざわざゾンビを殺す人間なんていない。 (二見ホラー×ミステリ文庫 こ 1-1) / 感想・レビュー
ナルピーチ
ゾンビが当たり前の様に蔓延る世界。野良ゾンビに家畜ゾンビ、それらを捕食するゾンビイーターとそのぶっ飛んだ世界感は小林ワールドの魅力が全開!!そんな世界で発生した密室殺人事件をこれまた強烈なキャラの引き立つ探偵“八つ頭瑠璃”によって事件の謎に追っていく。小林ロジック満載の一冊。グロ多めでえげつないけども、その会話劇はとにかく斬新で面白く、読者を退屈させる事なく読ませてくれる。改めて思う“小林泰三”あなたは唯一無二の作家に違いありません。
2021/12/31
ゆのん
『死んだらゾンビになってしまうウィルスが蔓延している』という設定の『ミステリー』。ホラーではなくミステリーだと強く言いたい。(ホラー小説が心底苦手な人には辛い場面もあるのだが)そして、ニヤニヤ笑いを何度も誘発する個性的過ぎる登場人物達。色々な角度から楽しめる作品だった。ゆる〜く、個性的な作品故に、伏線をどう回収していくのかを予想しながら読むのも楽しい。癖になる世界観の新作をもう読めないのかと思うと、とても残念だ。
2021/08/27
神太郎
小林泰三のこれまた一味違うミステリー小説がやって来た!タイトルがすべてを物語っている。そして、ゾンビものでここまで「人間サイド」にウェっと辟易することってないのでは?って位に闇が深いのは流石、小林泰三です。解説の我孫子さんが言うように「あちら」が推理小説で話題になったのだからこれも話題になってもいいはずなんだが…やはりアクが強いのかなぁ笑。しかし、設定がとんでもながら理詰めできちんと事件を解決させていくし設定を疎かにせず、むしろそれがいいスパイスとなってる。とんでも推理小説と割り切って是非一読してほしい!
2021/09/11
よっち
地球上の全ての生物がウイルス感染し、誰もがいずれゾンビ化する世界。ある細胞活性化研究者が密室の中でゾンビ化してしまい、現れた探偵・八つ頭瑠璃がその謎に迫るホラーミステリ。なぜその研究者はゾンビ化してしまったのか。極秘とされていたその研究内容や数々の状況証拠、瑠璃が抱える秘密とその目的、彼女によって解き明かされてゆく事件の真相。動機自体はわりと俗っぽい感じでしたけど、たびたび挿入される双子姉妹の過去エピソードの持つ意味が、後でじわじわと効いてくる結末には強烈なインパクトがあって、とても印象的な物語でしたね。
2021/08/31
やな
面白い。最高です。けど、俺、小林泰三先生に惚れ込んでいるからな。ポッ💕。なに読んでも褒めてしまうかも。本作はゾンビミステリなんですが、小林先生のゾンビ物ですよ。面白いに決まってます。読んでみても最高でした。けど、俺、小林泰三先生にはアバタもエクボ状態だからなぁ。会話を読んでいるだけで幸せな気分になれるぐらいなもんで。ファンでない人には本書はどう思うんだろう。グロいのかな?でも、でも、絶対面白かった。と、言ってくれるのを信じたい。
2021/11/29
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