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「岡野宏文」のレビュー・書評

爆笑必至の妄想があれよあれよと膨れあがるから“茫然”エッセイ

爆笑必至の妄想があれよあれよと膨れあがるから“茫然”エッセイ

宮沢章夫は劇作家&演出家である。と思う。最近氏はいろいろなことに手を出され、それがまたそれぞれ標準以上の面白さを醸し出すありさまなので、本業を演劇と信じていてよいのかどうか観客としてはここのところいささか不安になってはいるのであった。 この…

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自分探しの心強い味方。それが「夢」なのだ

自分探しの心強い味方。それが「夢」なのだ

自分というのは自分であって、つまり「生きている本人」だから、一番よく分かっているはずなのに、「いいのかなあこれで私」って、とまるで見当がつかなかったりするからやっかいである。自分探しって言葉がはやったけど、探さなきゃならないくらい分かんな…

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気高い香気の漂いがたまらない、味わい深い幻想小説

気高い香気の漂いがたまらない、味わい深い幻想小説

皆川博子という作家は、ミステリが書けて、歴史小説が書けて、幻想小説が書ける。全部が面白いというだけじゃなくて、まいったという気にさせられてしまうのだが、そこはかとない香気がただよっている。一番の魅力はその点にある。 そのたえなる香りは、スト…

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江戸の自由な風を胸いっぱいに吸い込め

江戸の自由な風を胸いっぱいに吸い込め

杉浦日向子は、いつも力が抜けてるとこが魅力。 おっそろしく強い侍がふだんダラッとしてるのは剣豪小説によくあるが、なんの取り柄もない町人もダラッとしてる。犬も猫ものたのたしている。そんじゃダメじゃないかって、ダメなんだよね。そのダメを優しく書…

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しなやかなやさしさを失わないための永遠の青春小説

しなやかなやさしさを失わないための永遠の青春小説

たまに人生相談のサイトなんかを見ることがあるのだが…え、見ませんか? 「彼からメールが来ません」とか「お隣から奇妙な音がします」はては「まゆげが太すぎで困ります」とか。そんなお悩みに全国の皆さんがよってたかって有益無益な解答をしていくのが面…

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うずまきに支配された街におこる不気味にしておぞましい事件の連鎖

うずまきに支配された街におこる不気味にしておぞましい事件の連鎖

仕事柄、連日連夜のべつ本やらマンガやらを手にしているのだが、だんだん作家のイマジネーションが辿る軌跡みたいなものを、ストーリーの中に読み込めるようになってくる。 つまり物語の中に「なるほどこういう経緯でこの発想が出てきたんだ」と作家の脳内構…

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