美魔女ブームに異議アリ! “女の賞味期限”の乗り越え方
「美魔女」が新語・流行語大賞にノミネートされたり、お笑い芸人と熟女タレントの歳の差熱愛報道がされたり、今年は中年女性が注目される機会が多かった。しかし実際は、中年女性が20代の女性と遜色ない美貌を維持していたり、20歳以上年下の男性と浮名を流したりする姿はあまり見かけない。むしろ美魔女という言葉が独り歩きし、熟女讃美が活発になっている現状に、違和感を覚える人が少なくないのではないだろうか。
その漠然とした違和感を言語化したのが、フェミニズム界の大御所・上野千鶴子とカルチャー界を牽引する著述家・湯山玲子による対談集『快楽上等! 3.11以降を生きる』(幻冬舎)。女と男をめぐる「不都合な真実」と「その先の幸福」について歯に衣着せぬ発言が続く本書にあって、“中年女性におけるセックス”をテーマにした箇所では、美魔女ブームの根源にある、「女の賞味期限」問題に踏み込んでいる。
美魔女について「何が気持ち悪いって、その年になってもまだ選ばれる花でいたい、男から手折られたい、という感性のあり方がイヤ」(湯山)と一刀両断。あくまで欲望の主体は自分にあるべきと説…