真剣に話しましょう 小熊英二対談集
真剣に話しましょう 小熊英二対談集 / 感想・レビュー
テディ
小熊さんと各論客との対話集。巻末に書かれているが、小熊さんが目指したものは、意見の違う部分を交換して一人だけでは至れない地点に発展させるプロセス構築であるが、お互いが自分の考えを伝え、聞き手は更に独自の解釈を進めていたようで対談が噛合わず平行線のまま、まとまりもなく終わったのが中途半端に思えた。(主なテーマは、震災と原発事故以降の思想、社会運動、憲法と政治参加、社会変革であった。)ナショナリズム、民主主義を中心に政治思想とその歴史を社会学における構築主義の立場からの考察を加える小熊氏の考えを学びたかった。
2017/01/05
ヒデミン@もも
小熊さんてばって対談本。
2018/09/16
壱萬弐仟縁冊
冒頭の古市憲寿先生との対談では、非正規雇用問題と人生問題がリンクしてくる論点がある。40代で思うが、正規で東京の大手企業で過労死するほど働くのか、非正規で田舎にて細々と自由な時間を得てビンボーでいくか、の格差が見られると思われた。対談者の8割方が東大関係の研究者から成るため、ビンボーなODとか、憐みの対象でしかないと思われる。ま、それでいいけどね。みなさまは優秀だから東大関係者なのだから、おっしゃることは否定しませぬ。が、それで社会が変わるかどうか、わからぬ。上野名誉教授のニーズの概念(102頁~)。
2014/11/20
秋 眉雄
夕餉の友として、かれこれ半年以上かけてようやく読みました。かなり行きつ戻りつしながら読みましたが、馬鹿なのでやはり所々再読の必要を感じます。それにしても、たった四~六年ほど前に語られたものなのに、僕が今の世の中を悪く捉えすぎなのか、緊張感溢れているはずの会話の中にさえ、なんだかある種の『のどかさ』を感じました。願わくば、今この時に出版されるこういった本が数年後に読まれたときに『のどかさ』を感じないような世の中になっていれば良いなと思います。
2019/01/12
makoppe
うーん。おもしろかったんだけどね。なんだか『私たちはいまどこにいるのか』のときは視点をひっくり返すような驚きを与えてくれていたが、今回は官邸前のデモなんかによる社会の変化の一点でごり押ししてた感じがした。相手の議論に乗っかるような場面が少なかった気がする。それは置いといて上野千鶴子との対談「上野千鶴子を腑分けする」を読むと、上野がどうしてフェミニストなのかがわかる。木村草太との秘密保護法に関する対談も読む価値あり。そして、古市は、可哀そうになるほど言い負かされていた(笑)
2015/01/26
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