楳図かずおの幻のシリーズ本『こわい本』全10巻が新編集&新装版として文庫で刊行! 巻末には楳図かずおインタビューなども収録
多くのファンから熱烈に復刊を期待されていた天才・楳図かずおの幻の本格ホラーシリーズ『こわい本』(KADOKAWA)が、新編集&デジタル修正&新装版&初の電子書籍化される。6月に同時発売される『こわい本1 蛇』『こわい本2 異形』を皮切りに、2022年2月に刊行予定の『こわい本10 顔』まで、毎月1タイトルずつ刊行予定だ。カバー&帯のアートワークを手掛けるのは、今最も話題を集めるデザイナーの吉田ユニ氏。そして注目は、各巻の巻末に収録される楳図かずおさんへのインタビューだ。シリーズ刊行を記念して、『こわい本1 蛇』『こわい本2 異形』に掲載の楳図さんのインタビューの一部をご紹介したい。
(C)楳図かずお
楳図先生の生い立ちの恐怖譚から。(『こわい本1 蛇』より)
其ノ一――子どもの頃の話
僕が子どもの時、両親から聞いたこわい話をしましょう。
僕の母親は吉野熊野の山の中で生まれ育ち、幼い頃から何度も不思議な体験をしたそうです。火の玉やUFOを見たこともあって、UFOを見たのは自宅の庭で、僕も家の中にいたものですから「どうして見せてくれないんだ」と怒った…