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日本短編漫画傑作集 (2)

日本短編漫画傑作集 (2)

日本短編漫画傑作集 (2)

作家
いしかわじゅん
江口寿史
呉智英
中野晴行
村上知彦
山上たつひこ
出版社
小学館
発売日
2021-06-30
ISBN
9784091793508
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日本短編漫画傑作集 (2) / 感想・レビュー

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ぐうぐう

1967年から1971年に発表された短編を収録した第2巻。選者である中野晴行が書いているように青年誌の創刊ラッシュが漫画界にカンブリア紀の大爆発を起こしたという指摘は、確かにそうなのだろう。いわゆる大人をターゲットとしたことで、それまで漫画家達を縛っていた壁がなくなり、描きたいものを描きたいスタイルで表現するのを良しとする、そんな環境下で様々な方法が試されていった。永島慎二の「ク・ク・ル・ク・ク・パロマ」は、その苦い結末よりも自在に変化するアングルにこそ目を奪われる。(つづく)

2021/07/03

阿部義彦

佐々木マキ、ダディ・グースが何といっても新しさに溢れています。永島慎二、水木しげる、横山光輝、藤子不二雄などの大御所も楽しめました、追記として、作者何歳の時の作品かというのをしっかりと書いてあるのが何とも心憎いですね。宮谷一彦、やまだ紫、若さの過ちの顛末をそれぞれの視点で描いています。佐藤まさあき、半自叙伝的作品、戦争、差別、あまりにも悲しい真相に絶句。

2021/11/23

剛腕伝説

1960年代から1970年にかけて活躍した漫画家の短編集。【ガロ】や【COM】で活躍した作家や、ちばてつや・横山光輝といった大御所の作品が収められている。正直言って、大御所以外の作品は難解で稚拙な印象を受ける。

2023/04/04

mittsko

第1巻ほどの衝撃はなかった。頁を繰る手がにぶり、読むのに少々苦痛を感じ苦労した。作品制作時の時代性が反映しているのか。左翼運動の挫折により、若者のあいだで小賢しい自我肥大とイやな虚無主義がはびこっていたように思われた。そんな中でも、佐藤まさあき「夕映えの丘に」と、つりたくにこ「彼等」の二作は、超時代的であり引き込まれて読めた。 ※ 所収の11篇の初出は1967~71年。本書「解説」で中野晴行が「戦後マンガ史のカンブリア紀」とよぶ数年の諸作品。作者は当時21歳から35歳。水木しげるだけが46歳と年長。

2021/08/04

コリエル

1968~70頃の短編たち。青年漫画の黎明期に描かれた作品群だが、大学闘争とそれにまつわる理論武装。そしてそれら全てが形骸化したものであることを突きつけられた白けた空気。娯楽作品としてのコミックとは異なる温度で描かれたものが多く、隔絶を感じる。佐々木マキの作品はニューウェイブ系の雰囲気を醸し、いま読むと一周して新しく感じるのだが本来のニューウェイブ系より10年早かったのだなと。村上春樹作品の表紙の人という認識だったが、実験的作家でもあったのね。

2021/09/27

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