関西で有名マンガ家の教える大学が増加中
マンガを習得する学科やコースを設置する大学が増えている。大学でマンガを学んでプロになれるのか? そもそも何を教え、学んでいるのか? 『裁判長!ここは懲役4年でどうすか』(文藝春秋)などで知られるフリーライター北尾トロが、雑誌ダ・ヴィンチでの連載にてその実情に迫っている。
――不思議なのだ。マンガ家って大学で勉強してなるものなのか? 4年間費やしてどんな勉強をするのか? 教室で机を並べて勉強するマンガなんて、どうもピンとこないのである。 古いのかもしれないが、私のイメージは手塚治虫を慕うマンガ家の卵が住み着いて切磋琢磨したときわ荘や、マンガ雑誌の新人賞に応募して採用され、デビューを飾るステップ。全国各地に散らばるマンガ家の卵が、才能と個人の努力で大輪を咲かせる感じなんだなあ。
我々は『マンガ産業論』(筑摩書房)の著者である中野晴行さんを頼ることにした。マンガに精通し、デジタルハリウッド大学や京都精華大学の客員教授として学生に教えている人だ。まず知りたいのはマンガに力を入れる大学が増えているかどうかである。 「明らかに増加傾向ですね。京都造形芸術…