まにまに (角川文庫)
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西加奈子「変わるものと変わらないもの、 自分のすべてを受け止める」10年間の変遷が辿れる年輪エッセイ集『まにまに』文庫化!
西さんのエッセイ集『まにまに』が新たに13編を加えて文庫化! 笑って、共感できて 励まされて。「まにまに」とは「なりゆきまかせ」──神さまにもらったタイトルだという。 本書には、32歳の頃から約10年にわたる、西さんの喜怒哀楽の変遷が綴られている。
西 加奈子 にし・かなこ●1977年、テヘラン生まれ。エジプトのカイロ、大阪で育つ。2004年、『あおい』でデビュー。翌年刊行の『さくら』はベストセラーに。07年『通天閣』で織田作之助賞、13年『ふくわらい』で河合隼雄物語賞、15年『サラバ!』で直木賞を受賞。近刊に『おまじない』。
過去をなかったものとして生きるのはナシだけど、変わっていくことを認めないと誰も前には進めない。
西加奈子さんは、いつでもにこにこ笑いながら、感情の奥深くまで見ることを、見せることを、恐れない。
『まにまに』の文庫化にあたって解説文を寄せた小林エリカさんの、書き出しの一文は、まさに読者の想いを代弁している。そして訊きたくなる。西さん、どうしてそんなにもすべてを受け止めて、明るく軽やかに先へと進んでいけるんですか?
「基本的に自分…
2019/3/10
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まにまに (角川文庫) / 感想・レビュー
じょんじょん
前にも書いたけど、面白いエッセイとは、作り込んでないユーモアがあって、自虐を明るく表現していて、著者独特の視点や琴線があり、読み手と共感項があることではないかと思います。西加奈子さんエッセイはとても自分にフィットしました。いわゆる普通の人とはずれるけれど、ぶれないものをもつ西加奈子さんの作品の主人公たちは、より深い人間力を読み手に気づかせてくれます。西さんもそんな人かなあと思ったり。「日々のこと、音楽、本」の三章だて。それぞれに楽しく読めました。音楽と本は自分の未知の世界が多く、探訪したくなりましたよ。
2020/01/24
里季
西さんのエッセイ2冊目。津村記久子さんとともに関西の私の好きな女流作家さんである。それぞれに特徴があってとっても好き。なんなら追っかけたいくらい。その西さんが、津村さんの大ファンだというから嬉しい。津村さんのいいところを西さんが代弁してくれてうなづくばかりだった。例に挙げられた「これからお祈りにいきます」が未読なので是非読んでみたい。
2019/12/24
けぴ
日常生活のエッセイ、音楽についてのエッセイ、本についてのエッセイからなる一冊。どの文章を読んでもとても真面目に真摯に生きていることを感じる。直木賞受賞作家であるが、本当に相応しいのは芥川賞であったのかもしれない。書評から数冊を読みたい本に登録した。表紙や書名からはお気楽エッセイに見えるが見事に騙された。
2022/05/26
舟江
タイトルに惹かれ、一も二もなく手に取った。しかし、納得するページは、ごくわずか。年下のしかも異性の方のエッセーに共感できるはずがない。人生の基盤が大きくずれているのだから。それにしても、まにまに生きることは、大変なことだと思う。
2020/06/10
Junichi Yamaguchi
『かなこさん』… エッセイ。 いやぁ、笑った。 電車で読むには注意が必要だった。 特に「濡れた」には納得と笑いを同時に感じて、忙しいぐらいだった。。
2019/03/12
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