画面で見るだけじゃわからない! 能町みね子が歩く、Googleストリートビュー。路地裏まで歩けば見えてくる、土地の魅力!
『ほじくりストリートビュー』(能町みね子/交通新聞社)
Googleストリートビューといえば、Googleマップ上で指定した道路沿いの風景を360度方向に見渡せるインターネットサービスだ。見ず知らずの土地へ赴く際に道順を下調べしたり、現地の雰囲気を知ったりするのにとても便利だが、時には当初の目的を離れ、単純に風景を楽しむことも少なくない。気の向くままに道路をたどっていると、意外に思う場所を見つけることもあるだろう。「なぜここにこんな建物が?」「この路地はどこへ繋がっている?」などなど──。とはいえ、普通はそんな疑問を抱いても、わざわざ出向いて調べようとは思わない。
しかし『ほじくりストリートビュー』(能町みね子/交通新聞社)の著者・能町みね子氏は違う。本書は自身がストリートビューで気になった場所へ赴き、そこを「ほじくってみる」一冊。現地の写真とともに添えられた、自ら描き下ろした風景イラストもノンビリとしたタッチで魅力的だ。
冒頭に挙げられているのは都内渋谷区にある千駄ヶ谷6丁目。ここにはかの新宿御苑が広がっているのだが、マップで見るとそこに僅かな…