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かわうそ堀怪談見習い

かわうそ堀怪談見習い

かわうそ堀怪談見習い

作家
柴崎友香
出版社
KADOKAWA
発売日
2017-02-25
ISBN
9784041048313
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かわうそ堀怪談見習い / 感想・レビュー

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ヴェネツィア

芥川賞作家、柴崎友香の怪談の試み。「恋愛小説家」のレッテルを返上すべく怪談を書こうとする小説内作家が主人公。彼女の模索がプロットを形作るという構成。かつての円朝や鏡花とは比べようがないが、それでも独自のスタイルの怪談を描き出すことには成功している。ただ、なんだかアマチュアっぽさが抜けきらないようだ。もっとも、そこが本書の特質なのだが。初出は「野生時代」等への連載だが、まだ続きが書かれるのだろう。続篇も購入するかと言えば、私の中ではこれで完結といったところか。

2019/12/20

nuit@積読消化中

タイトルはもちろん、フジモトマサルさんの表紙、挿画が柴崎さんの世界観に合っていて、とても読んでいて心地よい優しい怪談でした。怪談ばかり読みふけってると、ふと、何か気配を感じた“気がする”のは、実は私もよくあります。でも、私の場合は絶対に視えてないですし、絶対に視たくないです(苦笑)。印象に残ったのは、つがいの蜘蛛のお話「蜘蛛」、仲の良さそうな老夫婦の会話が聞こえる「喫茶店」、また「地図」に登場する四代目と語り手の恋の行方!?です。また続編にはその辺りも進展してて欲しいところですが、それはないか…。

2017/05/28

takaC

なるほど確かに「怪談見習い」だね。結構怖かった。

2018/02/04

なゆ

いいねいいね~。柴崎さんが怪談って意外すぎると思っていたが、読んだら実に柴崎さんらしいじわじわホラー。恋愛小説家から怪談作家に転身するために、友人やいろんな人に怖い話を聞き回っているうちに…という話。あるかなきかの幽けき怖さが、気がつくとあっちにもこっちにも。そう、なんだかよく分からない〝気配〟こそが怖いのだ。だんだん、ジャブのように効いてくる怖さ。かつてここにいたはずの人、そこにいるはずのない人、遠く隔たった場所や時間も意識した作風が柴崎さんならでは。フジモトマサルさんのイラストもさりげに怖くて。

2017/04/16

巨峰

故郷の町に帰ってきた小説家の女性。恋愛小説家というレッテルに違和感を感じた彼女は、怪奇小説を書こうとして、中学の頃の同級生にコンタクトを取るのだか・・・それが過去の怪奇を呼び起こし、結果としてあの世界との通路を少しだけ、ほんの少しだけ、開いてしまう。柴崎さんのいつものスタイルで、日常と怪奇の隙間をほんの少し描いた作品。個人的には久しぶりに大阪の町が舞台となった柴崎さんの小説を読めてうれしいです)

2018/09/02

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