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おはなしして子ちゃん

おはなしして子ちゃん

おはなしして子ちゃん

作家
藤野可織
出版社
講談社
発売日
2013-09-27
ISBN
9784062186308
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おはなしして子ちゃん / 感想・レビュー

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❁かな❁

スゴイ!!なんかとんでもない作品を読んでしまった!!この感覚なんだろう?!めちゃくちゃ怖くて不気味でグロいのにドンドン読んでいってしまう面白い作品☆藤野可織さんは芥川賞受賞、フラウ文芸大賞を受賞されていたので気になってました!10編の短編集。装丁の可愛さと内容のギャップもいいです!気持ち悪くて怖いのにオシャレで幻想的な感じもして不思議。また藤野さん作品を読みたいなと思ってしまうクセになる感じ♪どのお話もインパクトあります!とても独特のセンスで読む人を選ぶ作品だと思いますがハマる人にはハマりそう(´▽`*)

2014/08/13

めろんラブ 

ここに収録されている10短篇には、それぞれ作品として独立していると同時に地下茎で繋がっているかのような印象を抱きました。それは単にダークな奇譚という世界観の共有のみではなく、深部に既成概念の破壊と新たな価値観の創造という企てを感じたからかもしれません。いずれにしても、空恐ろしくなるほどの手練れぶり。美的グロテスクかつ繊細で伸びやかな表現、特に作者のフェティシズムのごとき美意識の炸裂には神々しささえ覚えました。異能の作家との出会いは、このうえなく嬉しくて。

2015/04/21

風眠

そこはかとなく哀しくて、ほんのりと怖いのです。日常のエアポケットにストンと落ちてしまったかのように、残酷さと不条理さをうっかり受け入れてしまっている主人公たちが何だか怖いのです。芥川賞『爪と目』受賞後第一作となる短篇集は、やはり才能がある人なのだなぁ・・・と思わせる、不思議な吸引力があった。表題作の『おはなしして子ちゃん』、そして『今日の心霊』と『逃げろ!』が特に好き。読んだ後、迷子になったような心細い余韻が残る10篇の小さな物語たち。上品で洗練された文章だけれど、本の中からニュッと手が出てきそうな怖さ。

2013/12/26

katsubek

ibook。短編集。イメージはズバリ、「難攻不落」。去年、藤野さんの講演を聞く機会があった。藤野さんはとてもおだやかな可愛らしい人なのである。されど、書くものはたいへんアグレッシブだ。「さあ、来られるものなら、ここまでおいで!」と挑発されているような気持ちになる。表題作がいい。でも、どれもいいなぁ。最後のやつなんか、「おぉ~、そう来るか!」みたいな感じである。ホテルに缶詰になって泣きそうになりながら書いたとのお話であったが、読む方も、泣きそうになりながらである。さぁ、チャレンジしてみよう!

2014/02/02

ままこ

不気味なのに可笑しい。サラッと残酷。哲学的で奇妙。10編の幻想的な短編集。ホルマリン漬けの小猿と女の子の奇妙な交流の表題作。二人の女子高生のドライで刹那的な『ピエタとトランジ』。「猿です」「鮭です」「いいえ、人魚です」この台詞が頭にこびり付き1番印象に残った『アイデンティティ』。絶対こんな能力要らない『今日の心霊』。シュールな独特の藤野ワールド楽しめた。

2019/05/20

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