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作家
児玉雨子
出版社
河出書房新社
発売日
2023-07-14
ISBN
9784309031279
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##NAME## / 感想・レビュー

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starbro

★第169回芥川賞候補作&受賞作、第四弾(4/5)です。 児玉 雨子、初読です。ジュニアアイドル性搾取のリアル、ジャニーズの性加害問題にも通ずる問題作でした。若い時の様々な経験で苦しんでいる人は少なくないんでしょうね❓ 続いてラストの候補作「それは誠」へ。 https://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309031279/ 【読メエロ部】

2023/07/26

いっち

主人公は、小学校高学年から中学生まで、ジュニアアイドルとして活動した。仲の良い友達もできた楽しい思い出。しかし、ジュニアアイドルを卒業しても、過去に撮った水着写真を理由に、バイトをクビになった。大学生の主人公は、就職活動もあやしい。名前で検索され、過去の活動がばれてしまう。名前よりも人間の本質が重要なのに、本質の前に、名前でフィルタがかかってしまう。主人公は、ネットの小説を「##NAME##」のまま読む。「##NAME##」とは読み手が自由に変えられる名前。名前なんて何でもいい、何にでも取って変えられる。

2023/06/24

美紀ちゃん

ジュニアアイドル、写真のモデルと思っていた仕事は、小学生当時には気づかなかったが、児童ポルノめいた仕事だった。本名を使ってはダメ。ネットの世界に残ってしまう。バスケ部員からのいじめ。SNS上で嫌な言葉を吐かれる。夢小説→ 主に恋愛などをテーマにした、web上などで公開されている二次創作小説のうち、登場人物の名前を読者が自由に改変することができるもの。タイトルの意味がわかった。決して闇ではなかったが、自分の名前を変える葛藤。ジュニアアイドル時代の唯一の友達、美沙乃の存在がずっと残っている。じわる。

2023/08/28

ひめか*

ジュニアアイドルだった小学生時代と、夢小説にハマって腐女子になった現在が行き来して描かれる。考えてみれば同い年で、同じ時代を生きているのが嬉しいけど、何が言いたいのかいまいちよくわからなかった。自分の児童ポルノの写真が大人になっても出回って、人生を縛っていくのはつらい。当時はわからず大人になって気づくのも恐ろしい。自分の黒歴史にもかかわらず、その頃の愛称に改名するのは私には不思議だが、その時代も含めて自分として受け入れて生きていくことの表れなのかなと思う。彼女にとっては楽しかった時代でもあるんだよね。

2023/12/16

re;

登場人物全員気持ち悪かった。人から与えられるものばかり享受して、言い訳して、自分の意志を曖昧にして、責められたら責め返す。弱くて、未熟で、何者にもなれず、いつか世界から弾き飛ばされてしまう。あなたの名前。それは8万円で変更可能で世界にとって無価値。傷をなめあって、生きることを選ぶなら、嫌なものから逃げ続ければいい。他人にコントロールされ、他人をコントロールする。その輪から抜け出すための哲学は、自ら手を伸ばさなければ手にすることはできない。あなたの名前を価値あるものにするのは、あなたの生き様、それだけ。

2023/12/12

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