大阪 (河出文庫 き 16-1)
大阪 (河出文庫 き 16-1) / 感想・レビュー
シンプルねこ
私は大阪に住んだことはない。でも、お二方が交互にエッセイを綴っていくのを読んでいくうちに、人は住んでいる街に影響を受けて、街と共に生きていくんだなと思った。大阪の思い出を語っているようでいて、お二方の人生が垣間見えてきて面白いエッセイだった。
2024/04/26
きょん
私自身はそこを離れたわけでもなく、移り住んだわけでもない。結婚前の母が過ごし、市内に絞れば祖父母の地元で、焼け野原になって、結婚して離れた街。その街をめぐるエピソードが、ちくちくと心を刺激する。この感情はなんだろうと思っていたけど、書き下ろしの柴崎友香の最後の一編を読んで気づいた。わたしの知っている大阪は、この大阪だった。昨今の政治にまつわるニュースですっかり忘れていたけれど、わたしの思う「大阪」はいまもそこにあるのだ。
2024/04/26
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