山崎貴監督「ゴジラを文芸作品にしたかった」エンタメ映画を作り続けた監督が『ゴジラ-1.0』で“少し先に進みたい”と思った理由とは?【山崎貴インタビュー】
『ゴジラ-1.0』が、公開3日間で興行収入10億円を超える大ヒットスタートを切っている。本作の監督・脚本・VFXを務めた山崎貴監督はダ・ヴィンチWebの単独インタビュー「『シン・ゴジラ』のあとに『ゴジラ』の監督をやるのは、大変なプレッシャー」だと語っていた。 本記事では山崎監督のロングインタビュー後編をお届けする。神木隆之介さん演じる主人公・敷島の人物造形や、「戦争」をエンターテインメント映画で扱う上での想いを聞いた。 (前後編の後編)
(取材・文=前田久(前Q)、撮影=金澤正平)
『ゴジラ-1.0』がヒューマン・ドラマになった理由 ――前半は「ゴジラ」という存在について色々伺ってきましたが、ここからは登場人物についてお話を伺います。ゴジラに立ち向かう存在も、様々な象徴性を感じさせますよね。 山崎:もっと爪に火をともすような、知恵だけしか武器がない状態で戦わせたかったんですけどね。さすがにそういうわけにもいかず。史実に則って使えるものが半分、前々から自作に出してみたかったものが半分で、ゴジラと戦えるものを出してみました。特に後半に出てくるとある…