読みたい本がここにある
おかのひろふみ●1955横浜生まれ。早稲田大学文学部仏文科卒。白水社にて演劇雑誌「新劇」の編集長をへて独立。演劇のことにもちょっと詳しい。『サファリ』『デジタルテレビガイド』『アサヒ芸能』『ハヤカワミステリマガジン』などに節操なくいろいろなものを連載。著書に国内外50本の名作戯曲を詳解した『高校生のための上演作品ガイド』(白水社)や、20世紀のベストセラーと話題本100冊を縦横に語った爆笑対談書評『百年の誤読』(ちくま文庫)、『百年の誤読 海外文学編』(アスペクト)、『読まずに小説書けますか 作家なるための必読ガイド』(メディアファクトリー)がある。 ⇒岡野宏文さんの本棚はこちら
隔靴掻痒と、隔靴掻痒であることの誠実。この本から伝わってくるのは、その2つの感慨だ。 民主主義とはどういうものか、そうして現代日本における民主主義の可能性を探った本書...
ビジネス・社会・経済
2015/7/21
遅れ馳せのさらに3周くらいあとを走っていてライターとしては恥ずかしい限りだが、村上春樹の『1Q84』のBOOK3をやっと読み、もう忘れていたBOOK1と2の、あらすじが...
小説・エッセイ
2015/6/10
いかばかりほど前であったろうか、お笑いトリオ「ダチョウ倶楽部」のギャグに「俺じゃねえよぉー」というのがあった。最初は、オチがうまくはまらなかった時に、それは「俺のせいじ...
ストレス
2015/5/25
私のパソコンは恋愛仕様じゃない。「こい」と打ち込むと最初に「濃い」が出現する。次に出てくるのが何のありさまか「乞い」だ。それでもしつこく「こい」と打ち込んでやるなら、「...
コミック
2015/5/7
どうやら文房具ファンというのは少なからず棲息しているようで、私は万年筆を見るとつい買ってしまいたくなる。ただ悔しいことに、このところの手元不如意につき、あまり高価なもの...
RC100
2015/4/21
フォトグラファー中野正貴の労作に『TOKYO NOBODY』(リトルモア)という素敵な写真集があって、一葉一葉に、くっきりと、東京の風景を映し出していくのだが、すこぶる...
RC100
2015/3/23
今どのくらい読まれているのか私には雲をつかむようなのだが、江戸川乱歩の少年推理読み物「少年探偵」シリーズに、「青銅の魔人」という巻があって、「チンピラ別働隊」なるケッタ...
RC100
2015/3/16
恋愛小説や青春小説という手合いがどうにも鬼門で、いつもイチコロに往生させられてしまう。恋愛とか青春なんつうものは正々堂々と、いささかな翳りをともない、けれども含羞をもっ...
小説・エッセイ
2015/3/11
『累』は過激なコミックである。 累と聞いてまっさきに思い浮かぶのは、江戸期に書かれた「累ヶ淵」という怪談話だろう。ストーリーは入り組んで一朝一夕には読み通せないものの...
RC100
2015/2/23
「ぬけまいる」、分かりにくいです。何のことでしょう。「ぬけカード」でたまるポイントのことではありません。「まいる」から説明します。 「まいる」は「詣る」です。江戸時代...
小説・エッセイ
2015/2/11
2013年、年も押しせまった12月、京都伏見で発生した、「餃子の王将」社長・大東隆行氏の殺害事件はかなり衝撃的だった。覚えておられる方も多かろう。本社向かい側の駐車場で...
テロ
2015/1/24
世界というのはなかなかな粘り腰のタマなものだから、めったに変貌することはないのであるが、万一変わるとすれば、たいがいがお金のせいと相場が決まっている。たとえば、縁起の悪...
RC100
2015/1/22
一連の「ゾンビ」ものというのは、まことに、つまらねえ映画であるといつも思う。同工異曲の外貌をした死者がギクシャクと現れヒトを喰らい、たまにはタヌキなんぞにかぶりついてい...
RC100
2015/1/21
命からがら人の世の荒波をくぐり抜け、ようやく大人といわれる浮島に、なんとかこぎ着け、やれやれ若さなんて二度と願い下げだと、フッと一息安らかな胸を撫でおろしたすべての人々...
RC100
2015/1/10
人間は笑う動物である。ま、そうですね、営業笑顔も含めて、1日に1回も笑わない人はいないでしょう。劇作家・演出家の太田省吾氏はこれを、笑ってる時間に比べて笑っていない時...
4コマ
2014/12/31
3.11の東日本大震災。あれ以上テレビが伝えた衝撃的な映像はないだろう。 どこが道でどこが家屋だったか見分けがつかぬほど、徹底的に破壊された町の風景。恐ろしいうなりで...
RC1601
2014/12/21
ミステリーの源に、シャーロック・ホームズがある。1作目は『緋色の研究』だが、これは長編で、あまりヒットしなかったという。ところが2作目から短編に鞍替えしてみたら、たちま...
ドラッグ
2014/12/12
私は下戸である。お酒がテンから駄目というあれである。少しくらいなら舐めもするが、あおったりしようものなら即刻討ち死にのていたらくとなる。「ゲコ」という音の響きもどことな...
小説・エッセイ
2014/12/6
まあまんざら分からぬでもないが、一時期、くったりとクタバッタ方の「美麗死体写真集」なんてのが刊行されたりし、青年少女たちのあいだで「癒やしグッズ」として愛用されるに及ん...
コミック
2014/12/1
今更昭和40年代のことなんか誰が知りたいのだろう。 そう思いながら読み始めたのだけれど、僕が泉麻人と同い年のせいか、そうだったなあといろいろ思い出してしまい、なんだ結...
事件
2014/10/5
僕らは「サンマガ」と呼んでいた。「秋刀魚が」ではない。日本初の少年漫画誌『少年サンデー』(小学館)と『少年マガジン』(講談社)を縮めてそう呼んでいたのだ。兄がそういう本...
サンデー
2014/9/27
あまり聞き慣れない言葉かもしれないが、偽書というものがある。ある作家の文体からテーマごとごっそりまねて、ついでに名前も頂戴して1冊作ってしまうのである。「幻の傑作発見」...
RC1601
2014/9/10
「バベル」というのはみんな知っている。バベルの塔とかいう。なんかこう、人間が高い塔を建てて神様に崩されるお話だ。そんな具合に、みんな知っているけれど、もともとを読んだ人...
コミック
2014/7/24
著者は本書の冒頭に、長崎で起きた児童殺害事件と、佐世保で起きた小学児童の同級生殺害事件をあげる。事件を起こす少年・少女の年齢がどんどん下がり、同時にかぎりなく「ふつう」...
RC100
2014/7/19
バナナ世代、マンゴー世代というものがあるならば、我々50代後半から60代前半はなんのかんのいっても「ゴジラ世代」といっていいのではないだろうか。などと誰も彼も仲間に道づ...
ゴジラ
2014/7/7
人は高いところが好きだ。 スカイツリーができたといっては目の色を変えてよじ登り、グランフロントがオープンしたといっては錯乱したように押しかける。なぜ高いところがそんな...
写真集
2014/7/3
「ゆるキャラ」というのがはやっている。でも、はやり方が間違ってはいないか。 そもそも「ゆるキャラ」というのは、はじめっから「ゆるキャラ」なのではない。最初は、企業やイ...
小説・エッセイ
2014/6/28
『藪原検校』は、江戸を舞台に展開する絢爛たるピカレスク・ロマンです。ピカレスク・ロマンとは和訳するなら「悪党の物語」って、これじゃ凄みがまるでなくなってしまう。「ワルの...
小説・エッセイ
2014/6/12
ミステリーのさまざまなえり分けの中に、「館もの」というのがあることはファンなら誰でも知っている。 日本の風土には似合わぬ、石と鋼で構築された古色蒼然たる広壮な館の中で...
コミック
2014/6/2
私は弱虫なので戦うのが嫌いだ。喧嘩なんか滅相もない。『ドラゴンクエスト』もⅣまでやってもういいやとさじを投げたのも、バトルが億劫になったからである。やっとレベルを上げた...
RC1601
2014/5/5
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
ニュース
アニメ・マンガ
2018/4/22
連載
エンタメ
2018/4/23
レビュー
アニメ・マンガ
2018/4/21
ニュース
文芸・カルチャー
2018/4/21
レビュー
アニメ・マンガ
2018/4/21