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紗倉まな

職業・肩書き
作家、タレント・その他
ふりがな
さくら・まな

プロフィール

最終更新 : 2019-11-20

1993年3月23日、千葉県生まれ。工業高等専門学校在学中の2012年にSODクリエイトの専属女優としてAVデビュー。15年にはスカパー! アダルト放送大賞で史上初の三冠を達成する。著書に瀬々敬久監督により映画化された初小説『最低。』、『凹凸』、エッセイ集『高専生だった私が出会った世界でたった一つの天職』、スタイルブック『MANA』がある。

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「高齢者の性、母親の性。タブー視されているものに挑戦した」紗倉まな、待望の新作『春、死なん』で見せる新境地

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 現役のAV女優として第一線で活躍しながらも、作家としての快進撃を続ける紗倉まなさんが、待望の第3作目となる小説『春、死なん』(講談社)を上梓した。

 紗倉さんが作家としてデビューしたのは、2016年2月のこと。『最低。』と題した作品で、自身も所属するアダルト業界を舞台に、性と向き合う人々の姿を詩的な文章で瑞々しく綴った。同作の評価は高く、2017年11月には実写映画化もされ、話題を集めた。

 続く第2作目は2017年3月に発表した『凹凸』。母と娘、そして父との関係を軸にした物語は、チャレンジングな構成が光り、紗倉さんの作家性の鋭さを世に知らしめたと言えるだろう。

 そして、今回の『春、死なん』でも紗倉さんの進化は止まらない。70歳の高齢男性を主人公に据え、孤独な老人が性と向き合う姿を真摯に描いている。また、同時収録されている「ははばなれ」では、“母親の性”に言及した。老人の性と母親の性。多様な意見が尊重されつつある現代においても、これらはまだまだタブー視されがちな話題だ。紗倉さんはなぜ、敢えてそこに切り込もうと思ったのか。先日開催された『春、死なん…

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「育児や家事に勤しむ主婦も、働くおっぱい」/AV女優・紗倉まなインタビュー

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 現役のAV女優として第一線で活躍しながらも、小説家としての顔も持つ紗倉まなさん。2016年に発表した処女作『最低。』(KADOKAWA)は実写映画化もされ、話題を集めた。続く『凹凸』(KADOKAWA)では文学的な人称にまつわる企みに挑戦。2018年には老齢の男性を主人公にした『春、死なん』を「群像」に寄稿し、文芸誌デビューも果たしたばかり。

 そんな紗倉さんの待望の新作となるのが、このたび発売された『働くおっぱい』(KADOKAWA)だ。本作はダ・ヴィンチニュース上で2018年7月より連載されていたエッセイを一冊にまとめたもの。小説家としての存在感を増す紗倉さんが、一体どんなエッセイを書いたのか。そして、そこにこめた想いとは――。

■“働くおっぱい”というパワーワードに導かれた

 紗倉さんの持ち味といえば、その美しい文体にある。たとえば、『最低。』ではセックスの描写を次のように紡いでいる。

“じんと、かまれた箇所が熱くなる。熟した果実が腐っていくように、じゅくじゅくと身体が男の毒でむしばまれていくような気がした。”

 端的に言って、実に詩的な文章だ…

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『働くおっぱい』「7年間AV女優をやっていて、最もヒットした作品」/紗倉まな

『働くおっぱい』「7年間AV女優をやっていて、最もヒットした作品」/紗倉まな

「恵方巻が大量に廃棄される」という切ないネットニュースが流れてきて、えっ、しかも10億円分の恵方巻とな!? っておったまげー。

 生産量もさることながら、手に取られない量にもダブルでびっくり。みんな、そんなに恵方巻って食べないものなの? 恵方巻への愛情って、そんなに薄れているの? あんまり思い入れがないとか? というかいつから始まったんだっけ、恵方巻の文化。

「太いものを咥える」だなんて最高にエロ映えするし、こちらの業界では季節感のエロを取り入れるにあたって非常に需要のあるものであるのになあ…。

 食品の中では、ダントツで太さ部門の上位にも君臨するしさ。今年も、女優さんが恵方巻とのツーショットをバンバンアップしてくれていて、全神経が潤っているような人々の好感触具合までこの目で見たぞ? と思ったけれど、そういえば私も、今年はコンビニで置かれているのをスルーして味気なく過ごした節分でございましたな。

 なんだか近隣での恵方巻の待遇が気になって、ちょっくら近くのスーパーに行ってみたら、入口のすぐそばに「コチュジャン入り恵方巻」がそれはもう山積みにされていて、…

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『働くおっぱい』「下ネタという私の切り札」/紗倉まな

『働くおっぱい』「下ネタという私の切り札」/紗倉まな

「心臓って左の方にありますか?」

 鍼の施術中、整体師さんにこんなことを言われた。鈍痛の中にある微かな快感に浸りながらも、これはどういった趣旨の質問なのだろうか、ともぞもぞしながら考える。

 ……ん? っていうか、それにそもそも左側に心臓がないことってあるのだろうか。誰か真相のほど、知ってる? 脳内にある限りの情報を咄嗟にかき集めてみてもわからなくて、「たぶん、左の方にあるような気がします」と答えてみたけれど、「緊張する仕事が最近多いですか?」と整体師さんは続けて聞いてくるのである。

 ……この人……人の心でも読めるのだろうか…。

 整体師さんが言ったことをまとめると、透視でも何でもなく、つまりはこういう話だった。

 まず、多くの人間は左側に心臓があるけれど、稀に右側(寄り)に配置されていることもあるのだそうだ(!!!)。

 そして私は左側に心臓があり、左の肩が凝っているということは、まぁ一概に言い切れることではないけれど、心臓をよく使っているということにも繋がってくる? ふむふむ。心臓をよく使っているということは鼓動を速める機会が多いとも言えるので、すな…

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『働くおっぱい』「私がすることの中で最もセクシーなこと」/紗倉まな

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 すっかり身体が膨らんだ。もう笑うしかない。

 張りのある腹太鼓を叩き、その軽やかな音を、部屋の外で鳴り響く除夜の鐘で打ち消す。

 煩悩と急激に育った脂肪が錯綜して迎えた新年。姫初めの準備もそこそこ万端。

 乳首の黒ずみは薄まる気配が一向にないので、気休め程度に乳首に唇パックをはって潤わせていく所存。

 遅れましたが、皆様、あけましておめでとうございます。今年も働くおっぱいのコンディションは、こんな感じです。何卒、よろしゅうお願いいたします。

 *

 年始に重い足取りでもって帰省してソファに深く沈み込み、地蔵と化していた私に、母が「仕事の調子はどう?」なんて尋ねてきたので、まぁぼちぼち、と答えながらも、2019年の初っ端から、遠いようで近い未来のことを考えた。

 あと二か月で26歳。長くえろ屋の現役選手でありたいと願いながらも、私は果たして、いつまでこの仕事を続けているのだろうなぁ、とふわふわと輪郭のないことを思うと、期待と憂鬱が入り混じって、最後は「まぁどうにかなるし、どうにもならない」と気持ちの終止符は打たれ、弾けるように未来像は消滅するのである。

 走り…

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『働くおっぱい』「お尻の谷間を診察された」/紗倉まな

『働くおっぱい』「お尻の谷間を診察された」/紗倉まな

 さて、私は相変わらず世間に股間を見せつけながらも、2018年が終わりに近づきつつある感傷にひたと浸っておりますが、皆様はいかがお過ごしですか。

 パリピのマネージャーに「たまには力を抜いて、コラムらしく一年を振り返ってみれば?」と陽気なアドバイスをいただいたものですから、ちょびちょび酒を嗜みながらのアテに使えるような、年内の思い出話でもお話ししていこうかなぁ、なんて思っております。

 *

 と、その前に、とりあえず一年の総括から。これはあくまで主観的な見方になりますが、自身の今年を一言で述べるとすれば、まさに「凪」でありました。

 今年はいつにも増して保身的になり、荒い波が来た時のことを予測しては、必死に船の縁にしがみついていたのだけれど、目の前では、穏やかに一定の規則で波打つ海原が広がっているのみで、時折、水しぶきが顔にかかる程度の運航でありました。

 そう感じてしまうのは、昨年が「最低。」の映画化などの煌めいた一年であったこととの対比なのかもしれませんが、働くおっぱいとしては、これが平常運転という感じでございます。

 荒波に打ち付けられつづけると船酔…

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『働くおっぱい』「ワンナイトお酒ラブ」/紗倉まな

『働くおっぱい』「ワンナイトお酒ラブ」/紗倉まな

 朝、寒くて飛び起きてみると、全身裸だった。隣にはもちろん、誰もいない。

 所謂「ワンナイトラブ」を経て迎えた情緒的な朝ではなく、一人で毛布にしがみついていた。思考停止のまま、這うように浴室に向かう。

 すると、今度は隅の方に、獣のような黒い塊を発見した。塊は濡れていた。持ち上げてみると、モフモフしたグレーのワンピースと、穴の開いたストッキングが水気を帯びて固く絡まり合っているのがわかって、解体するのも面倒くさくなり、そのまま洗濯機に放り投げる。

 なんで、服が濡れているんだろう。なんで、私はこんな寒い朝に、裸なのだろう。

 真実はただ、一つ。私は、「泥酔して服を着たままシャワーを浴びた」のだ(事実は判明したけど理由は全くわからない)。

 玄関にブーツが片足だけ転がっていたので、更に疑問に押しつぶされそうになった。右足のブーツはいったい、どこに置いてきたの? 外でブーツを脱ぐタイミングってあったの? 記憶の断片を探ろうとしても、頭が痛すぎて詮索の邪魔をする……というか、もはや考えたくもないし、誰かに電話をして事情聴取をする勇気だってない。体と一緒に豆腐メ…

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『働くおっぱい』「モテの秘訣は“穴”にあるという仮説」/紗倉まな

『働くおっぱい』「モテの秘訣は“穴”にあるという仮説」/紗倉まな

 穴の確認は大切な儀式である。エロ現場での撮影前に行うこともそうだけれど、日常の場面においても、“穴のマナー”を徹底するのは欠かせない。

 そんなわけで、私は人前に出るときには必ず、「身体の一番上にある穴」をマネージャーに見てもらうようにしてもらっている。

「どうですか?」

 ヤンキーのように高圧的に顎を上げて、二つの穴を大きく広げ、なんとも無礼な格好でもって尋ねてみる。五回の頷き、異常なしのサイン。周りから「何をやっているんだろう?」と不思議がられることは避けられないが、「鼻の穴をチェックしてもらっているんです」と素直に伝えてみれば、「あー!なるほどね」と笑いながらも簡単に納得してもらえるので、そこまで変な習慣ではないと我ながら思っている節がある。

 このこっぱずかしく品の欠片もない習慣は、デビュー当時から何年も続いている。新しく入ったマネージャーも、仕事の流れが全くわからない状態のときから、拒否権を与えられる間もなく「エロ屋の鼻の穴を見せつけられる」拷問をもれなく受ける羽目になっている。

 たまにパワハラになってしまっていないかと不安にもなるが、あま…

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凹凸

凹凸

作家
紗倉まな
出版社
KADOKAWA
発売日
2017-03-18
ISBN
9784040689012
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