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醜い花

醜い花

醜い花

作家
原田宗典
出版社
岩波書店
発売日
2003-11-21
ISBN
9784000022040
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醜い花 / 感想・レビュー

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ジンジャー(C17H26O4)

誰からも忌み嫌われている一輪の花。自らも存在を否定し絶望の底で何百年と咲き続ける。或る夜、声がする。「誰も彼もがおまえを好きになれば満足か」「自分よりも美しいものたちに囲まれていることは、不幸であるか? 好かれまいが、好きになることができるおまえは、不幸であるか?」存在の意味を静かに問われる物語。濃く甘く、ねっとりと纏わりつく匂いの漂ってきそうな醜い花のイラストと、美しい装丁の対比がこの物語をより印象深くする。喜びに包まれて萎れていった「醜い花」は幸福だったのか、いつまでも考えさせられる。英文と共に読む。

2018/05/15

黒井

20-69】想像する。自粛期間中の現在、誰にも会わず自宅で一人きりで過ごす機会が増えた現状において「何も美しいと思えず、誰も好きになれなく」なっていたとしたら。本で出会えるどんな人の言葉も、手に取るどんなものも心を動かしてはくれず、ただ平坦な時が無為に過ぎて行くだけ。耐えられる自信が無い。薄い絵本だけれど心に留まって思案を促すくだりが幾つもあって、ありのままの美しさを受け取る事も目の前の人を感じ取る事も放棄した恥知らずの末路に思いを馳せずにいられなかったのは今読んだからこそだろうな。何度でも読もうと思う。

2020/05/09

再読。英語と日本語で描かれた絵本なので、今回は英語を中心に読んでみた。いつまでも生きる醜い花の気持ちに胸が締めつけられる。現代に合うラストも素晴らしい。

2016/11/27

Miki

原田さん、きっと振り絞って、命を削ってこの本を書いたんじゃないのかな。図書館から借りて読んだけれど、装丁やイラストも美しく、ストーリーも好きで、手元に置いておきたい本。英語訳があるのも良い。

2013/12/26

茶器

『好きなものがひとつ増えるのは、幸福がひとつ増えるのと同じことです。』英訳と挿絵付きの美しい絵本。装丁がとても丁寧に凝っていて良い。9頁の深海、もしくは古代植物(藻類)地味た「花」のイラストも好きだけれども、17頁のみっしり描かれた細密画の巨大な一輪から見える人体の複合体のような曲線がグロテスクでぞくりとする。

2016/05/05

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