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憐憫

憐憫

憐憫

作家
島本理生
出版社
朝日新聞出版
発売日
2022-11-07
ISBN
9784022518682
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憐憫 / 感想・レビュー

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starbro

島本 理生は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。 微妙な愛の物語、頁数の割に心にずっしりと来ます。 精神的に不安定な女優とは、付き合いたいような付き合いたくないような・・・ 今年のBEST20候補作です。 https://publications.asahi.com/ecs/detail/?item_id=23854

2022/11/20

旅するランナー

彼が分かっている、ということを私は分かっている、ということを彼が分かっていること。子役から芸能界で生き、伸び悩みを感じている女優が出会う、自分本来の姿を見透してくれる男性。悟りのような恋、美しき憐憫に心奪われました。

2023/03/31

まちゃ

島本さんらしい少し歪んだ男女の関係と、その心の機微を描いた物語。「自分の正体を知らない人間に出会いたい」という心情は分からなくもないですが、だからと言って一線を超えられるものでもないですね。それを疑似体験するのが小説という意味で興味深い作品でした。【憐憫】「かわいそうに思うこと」「あわれみの気持ち」「ふびんに思うこと」

2022/12/19

とん大西

逢瀬に躊躇いなく身を委ねるも、一片の渇きを遺していく。子ども時代から慣れ親しんできた芸能界。早熟なのか老獪なのか、自由に静かに恋を重ねる沙良。哀しいほどに迷いながら生きている。認めるのも私なら拒むのも私。混在するのは頼りなさとしたたかさ。あぁ、人ってそうなのかもしれない。物語から感じる濃厚な気だるさは人の生臭さなのかと気づく。

2022/12/11

おしゃべりメガネ

憐憫(れんびん)とは「かわいそうに思うこと。あわれむこと。あわれみ」。なんとも島本さんらしいタイトルであり、作品だなと。僅か170ページにも満たないボリュームでありながら、相変わらず謎に不安定な女性を書かせたら、天下一品ですね。細々と芸能界に居続ける女優「沙良」は人妻でありながらも、出会い系バーにてミステリアスな男「柏木」と出会う。そこからはある意味、定番ともいえる島本さんワールドが展開されますが、タイトルにあるように'かわいそうに思う'のは果たして誰が誰に対してかは、読み手に委ねられるのかもしれない。

2022/11/27

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