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空が青いから白をえらんだのです ―奈良少年刑務所詩集― (新潮文庫)

空が青いから白をえらんだのです ―奈良少年刑務所詩集― (新潮文庫)

空が青いから白をえらんだのです ―奈良少年刑務所詩集― (新潮文庫)

作家
寮美千子
出版社
新潮社
発売日
2011-05-28
ISBN
9784101352411
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空が青いから白をえらんだのです ―奈良少年刑務所詩集― (新潮文庫) / 感想・レビュー

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新地学@児童書病発動中

奈良少年刑務所の受刑者たちによる詩集。後半にこれらの詩が書かれるきっかけになった社会性涵養プログラムについての説明が、書かれている。涙なしには読めない。心の底から絞り出されるように書かれた詩は、純粋で美しい。母を想う詩が多かった。母親の愛情を受けることがなかった人たちの悲しみを思うと、つらい気持ちになってしまう。この本は人間は変われることを示す希望の書でもある。受刑者一人一人が仲間の前で自分の詩を読むことで、皆に受け入れられて、その人らしさを取り戻す。他人に心を閉ざしていた人が、(続きます)

2018/05/09

❁かな❁

奈良少年刑務所の更生教育の「社会性涵養プログラム」から生まれた作品を中心にまとめられたもの。詩などを書いたことがなかった彼らから生まれてくる言葉の純粋さ、心の美しさに何度も涙。何らかの事情で罪を犯してしまった少年たち。心を閉ざしていた少年たちの閉ざされた心が少しずつ開いていく。詩を書いた背景、それを聞いた教室の仲間たちの温かい言葉にすごく心が揺さぶられ泣いてしまった。人に対してこんなにも優しい言葉をかけることができるなんて。本当に感動。少年の想いにまた涙が溢れた。沢山の方に読んでもらいたい作品。

2019/10/03

しいたけ

職場の先輩から繰り返し勧められていたこの詩集。「読むたびに涙がでるの」と言われていた。加害者となった受刑者に寄り添う「社会性涵養プログラム」。真の言葉を手に入れた受刑者の変容。言葉とは人間に与えられた宝石なのだと思う。彼らの言葉を聞きたいと願ってくれた人がいなかったことが不幸の始まり。不幸に不幸を重ねる悲劇を断ち切ることが被害者救済になる。とはいえ出所した先の彼らの暮らしの重たさを考えると声が小さくなる私。文庫版あとがきに引用された、アマゾンの読者レビューで寄せられた詩「やがて出て行く君たちへ」でまた涙。

2017/07/08

chimako

真っ青な空と白い雲。赤い煉瓦の建物。コントラストの美しい表紙。奈良少年刑務所に収監される受刑者たちの心の言葉の数々。表題はただ一行の詩。その一行を書いたことで変わる自分。同じプログラムに参加する受刑者。お互いに感じ合える経験は頑なな気持ちをほぐす。少年刑務所の更正教育ののひとつである「社会性涵養(かんよう)プログラム」から生まれた少年たちの詩がおさめられた一冊。彼らの未来は厳しいと察する。社会に出た後、断ち切ったはずのしがらみに絡めとられることも有るだろう。そんなとき力を与える活動である。ファイト!

2017/10/24

みやこ

吐き出された想いは「言葉」という形を持つことで、誰かの心に届く。或は、自らの心を解き放つ。奈良少年刑務所の受刑者たちが「社会性涵養プログラム」の授業の中で綴った詩集。彼らがどういう経緯でそこにいるのかは、ここでは論じられることはない。今、そこにいる彼らが紡いだまっすぐな言葉に静かに耳を傾ける。胸の内を綴った飾らない言葉がストンと響く。とりわけ、母親に対する情愛の深さと悔恨、愛を渇望したあまりにも寂しい訴えに、抉られる。なかなか伝えることのない「ありがとう」の言葉を母に向けて心の中で呟き、本を閉じました。→

2017/12/19

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