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星に仄めかされて (講談社文庫)

星に仄めかされて (講談社文庫)

星に仄めかされて (講談社文庫)

作家
多和田葉子
出版社
講談社
発売日
2023-05-16
ISBN
9784065318003
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星に仄めかされて (講談社文庫) / 感想・レビュー

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niisun

3部作1作目『地球にちりばめられて』では多言語飛び交う会話劇を楽しめましたが、2作目の本作は少し趣が異なりました。会話劇ではありましが、言語の話は薄まり、登場人物たちのアイデンティティに焦点が当てられているように感じました。新たに登場したムンンとヴィタは、病院の地下で何らかの支援を得て住み込みで働く存在。ピュアで不可侵な存在として描かれている。ヴィタはヴィータ(生命、人生)、ムンンはムーン(月、優しさ)の象徴だろうか。彼らこそが、世俗にまみれた登場人物たちに進むべき道を示す水先案内人の様に感じられた。

2023/09/27

プロミネンス

言語をめぐる三部作の第二弾。1弾よりも面白かった。特に後半の心理戦は夢中でした。。そして相変わらず、絶妙なキャラクター性がとても心地良い。3弾はついに失われた国日本への旅。好みなので3部作とは言わずにずっと続いて欲しい。

2024/01/25

真琴

同じ母語を持つ男性と出会ったものの、彼は失語症に陥っていた。治療のため入院した病院へ、仲間は様々な方法で国境を越え集結する。鋭利な悪意を持った言葉は、思考を操り掻き乱すこともできる。でも、それにより思考の奥底にある感情を引き出すきっかけにもなるが、そんな無意識に葬った記憶を表面化する必要はあるのか?作品の本質とはずれるけれど、そんなことが頭に浮かんだ。言葉にするという行為は意外に力を要するものかもしれない。分断を超え、彼らの旅はどこに行き着くのか?最終巻を早く読みたい。

2024/01/08

kogyo_diamond

前作『地球にちりばめられて』をあくまで助走だとするとこれは助走短く地上を蹴って見事に高く跳躍した感じ。普段演劇を観る機会はほぼほぼないのであくまでイメージだが予想もしなかった舞台空間に引き込まれ、目の前で登場人物が熱演を繰り広げているといった印象を受けた。舞台的。多和田葉子流演出の"流儀"におもいを巡らすあまり、巻末の解説をすぐには読む気になれずにいる。乗組員が揃って大海原へ旅立ちのとき。"宇宙船地球号"と口にするのは安易でしょうか。ニールセン夫人の章をすっかり切り出し単独の物語として読んでる自分がいた。

2023/12/16

秋はeuglena

読了

2024/03/26

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