イッセー尾形「監督いわく“野良猫とイッセー尾形は似ている”、さすが見抜いてるなあって(笑)」
毎月3人の旬な有名人ゲストがこだわりのある一冊を選んで紹介する、ダ・ヴィンチ本誌の巻頭人気連載『あの人と本の話』。今回登場してくださったのは、イッセー尾形さん。10月10日(土)公開の主演映画『先生と迷い猫』の役作りは似顔絵を描くことから始めたという。人物の特徴やクセをパッとつかむのはイッセー尾形ならではの名人芸。内田百閒の『ノラや』をほうふつとさせる人物像はいかにして生まれたのか。
映画『先生と迷い猫』でイッセー尾形が演じているのは定年退職した校長先生。妻に先立たれ、ひとり暮らし。おまけに偏屈で引きこもりがち。歩く時はふんぞり返って歩くし、シスターたちにはすれ違いざま「アーメン!」とあいさつをする。この人が長年演じてきたひとり芝居にいかにも出てきそうな人物だが「フフッ。結構好き勝手にやらせてもらいました」とイッセーさん、してやったりの顔でニヤリ。
じゃあ、趣味のカメラでシャッター切る時に大声で合図するのも?
「うん。僕のアドリブってゆうか。台本と区別できないとこだらけ(笑)。監督にワンカットで行きますって言われると、まかしとけ!って。ほら、ワン…