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みちくさ道中

みちくさ道中

みちくさ道中

作家
木内昇
出版社
平凡社
発売日
2012-12-21
ISBN
9784582835922
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みちくさ道中 / 感想・レビュー

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pino

一本筋の通った昔気質な職人の仕事を見ているような清々しい読了感。淡々と綴られた文章だが、味わい深い。時折、挿まれる面白エピソードにクスリ、ふいに、真をつく言葉にドキリ。終始、心を揺さぶられた。特に「じわじわ読む」は、書評としても面白い。傍らに本のある日々の楽しさを教えてくれる。ご自身は、風まかせの人生だと、さらりとおっしゃる。これが凡人には難しい。見落としがちな事象に寄り添い、朽ちていくものの風情を愛でる。真面目に生きる。研ぎ澄まされた言葉に内包される温かみが木内作品の魅力なのだと思う。幸せな道中だった。

2013/06/25

nico🐬波待ち中

ご自身の生き方を道草の連続、とおっしゃる木内さんのエッセイ集。学生時代の体育会系気質が見事に反映されたスッキリハッキリした文章が読んでいて気持ち好い。意外な妄想癖ぶりに思わずクスッとなったり。文章のあちらこちらで今まで読んだ木内作品の礎が垣間見れた。「世はいつも曖昧で、人は不規則な線を描いて生きる。なのに、その白と黒のあわいや、横道に逸れた瞬間に、ハッとするような光が宿るのだからたちが悪い。…」生きた人々の切実で不可思議な佇まいに触れたくて小説の頁を操る、という木内さん。ますます目が離せない作家さんだ。

2017/06/11

うしこ@灯れ松明の火(文庫フリークさんに賛同)

日本経済新聞などに掲載したエッセイを1冊の本にまとめたものです。一つ一つのエピソードは短いのでサラリと読めました。登場人物を動かす時、なぜそう動いたのかインタビューする気分で考えるという、著者の物語を書く上での姿勢が素敵だなと思いました。著者の本はまだ「茗荷谷の猫」しか読んでいないので、他の著書も読んでみたいなと思いました。★★★

2013/02/25

たいぱぱ

怖い・・・自分の記憶力が怖い。読友さんのレビューを見て「木内さんのエッセイ読むの忘れてた!」と図書館で借りてきたのですが、読み始めて1/4くらいの「シンカン先生」の所で読んだ事あるのに気付く。しかもたった2年前・・・。一端気付くと記憶の引き出しが開いたのか、するすると思い出した 。そうだ木内さんは意外と運動神経万能の体育会系で「叩き付けるバッティングが上手い」んだった~!木内さん、阪神のバッティングコーチになってくださいよ。

2020/08/25

たいぱぱ

作品に惚れた木内さんですが、このエッセイ読んで人間的にも惚れました。ある読友さんが仰ってたように、まさかの体育会系にびっくりの木内さん。体育会系と時代小説作家が結びつかないのは僕の偏見?木内さんが依然作ってたという『Spotting』という雑誌を古本屋で探してみよっと!そして、このエッセイでも綴られてる「漂砂のうたう」を積んでるので、一刻も早く読まなければ!

2018/07/31

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