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シンセミア(下)

シンセミア(下)

シンセミア(下)

作家
阿部和重
出版社
朝日新聞社
発売日
2003-10-17
ISBN
9784022578716
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シンセミア(下) / 感想・レビュー

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yoshida

圧倒的なカタルシス。神町に住む悪人達が追い詰められ、それぞれに崩壊する一夜。まあ生き残った悪人もいて、一抹の不安を残すラストではある。下巻の持つ吸引力は凄まじい。殆ど一晩で読了。次の日、仕事でなければ一気読みでしたね。戦後の神町の様子。その状況に驚きつつも、実在の町だけにネットで調べながら読みました。勿論、フィクション作品ではありますが。人間の持つ獣性、嗜虐性が実に巧みに描かれる。追い詰められた人間の選択する予想もつかない行動に、ただただ圧倒された。途中の展開も予想がつかず。疾走感とカタルシスを持つ傑作。

2019/09/11

とも

嫌な感じはずっと抜けなかったが、星影さんとタヌキ先生の暗躍、ピストルズに続いていく感じが面白かった。 シンセミア、未央さんと彩香の対比かな。 上巻で読むの辞めようかと思ったが、 オーガニズムが楽しみになってきた。

2021/09/13

けい

人を呪わば穴いくつ掘るんだいって感じで、収束していく物語終盤。上巻を読んだ後、下巻最後まで読めるかな?っと抱いていた危惧など関係なく、あっさりと最後まで読まされてしまいました。ピストルズを先に読んでしまっていたので、この物語が次へつながって行くんだと実感しながら読了。ここまで小さな悪意を折り重ね、折り重ね進む物語を読んでしまうと、それぞれの登場人物に愛着まで湧いてくる始末。もちろん共感できる部分は皆無。いやーでも面白い。困ったもんだー!

2014/04/15

らぱん

読む手を止められなかった。めちゃくちゃ面白い。それぞれの思惑や欲望が悪を為し秘密をつくり、その露顕を防ごうとさらなる悪を重ねる。旱の夏、大雨と雷、大洪水、地震などの天気や天災とエピソードとの絡め方が抜群で、五感をフルに働かされる。冒頭の3つの謎も含めた因縁話が解かれたときに爽快なカタルシスを覚えた。バイオレンス満載のスラップスティック。桁違いの馬鹿馬鹿しさ。清々しいほど善の姿が無く、ろくでなしばかりが住む神町はわたしたちの生きる世界の縮図だ。どうしようもない時は嘆くより笑う。人間を描いた傑作だと思う。↓

2019/03/30

マリリン

神町、どんな神が鎮座しているのだろうか。神ではなく悪霊の祟りなのか、時代を一掃する事でこの町は再生するのだろうか。田宮家の内部事情が凄まじすぎる。没落は洪水による浸水...その後の街の姿のように。気になっていた警察官中山正は、最後までリアリティを感じさせてくれた。職業意識とアイデンティティの狭間に揺れ動く感が何とも言えない。なるほどこれは傑作だ。登場人物が多い割には読みやすいのは、現実にかなり近いフィクションだからなのか、とも思えた。 独特の言葉は...思い出してしまうので再読はないけれど、面白かった。

2019/09/09

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