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闘いの庭 咲く女 彼女がそこにいる理由

闘いの庭 咲く女 彼女がそこにいる理由

闘いの庭 咲く女 彼女がそこにいる理由

作家
ジェーン・スー
出版社
文藝春秋
発売日
2023-03-24
ISBN
9784163916750
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「闘いの庭 咲く女 彼女がそこにいる理由」のおすすめレビュー

大手企業に就職しても女性はお茶汲みとコピー取り。ジェーン・スーが敬愛する13人の女性たちは組織のなかでどう生き抜いたか

『闘いの庭 咲く女 彼女がそこにいる理由』(ジェーン・スー/文藝春秋)

 ジェーン・スー氏の『闘いの庭 咲く女 彼女がそこにいる理由』(文藝春秋)は、スー氏が敬愛する13名の女性へのインタビュー集。登場するのは、エッセイスト、美容ジャーナリスト、俳優、タレント、脚本家、漫画家など。いずれも現在進行形で大車輪の活躍を見せる女性ばかりだが、そこに至るまでには想像を絶する受難の季節があった――。

 本書の内容は、セレブたちのサクセス・ストーリーではない。むしろ、事業や開発や創作に失敗して一度零落し、絶望のどん底で苦しんだ女性たちの話が並んでいる。マスコミから猛バッシングされたり、膨大な額の借金を肩代わりさせられたり、結婚後に義母と真っ向から対立したり。特に、女性であるというだけで、組織のなかで割を食った女性のなんと多いことか。正直、ここまで酷いとは驚嘆を禁じ得ない。

 例えば、料理研究家の浜内千波は大手企業に就職したが、社内での女性の地位の低さに驚く。男女雇用機会均等法が施行される前の話ではあるが、結局、女性がやることはお茶汲みとコピー取り。独立後、料理研…

2023/5/11

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ジェーン・スー「愛とは追い焚きみたいなもの」。モヤモヤしていたことを気持ちよくまとめてくれた一冊『愛するということ』【私の愛読書】

 さまざまな分野で活躍する著名人にお気に入りの本を紹介してもらうインタビュー連載「私の愛読書」。今回ご登場いただいたのは、このほどさまざまな分野で活躍する女性たちの人生に迫るインタビュー集『闘いの庭 咲く女 彼女たちがそこにいる理由』(文藝春秋)を出されたばかりの人気コラムニスト、ジェーン・スーさん。女の本音をあざやかに切り取るエッセイの手腕には定評があるが、意外にも読書は「苦手」なのだとか!? そんなスーさんが選んだ一冊について、お話をうかがった。

取材・文=荒井理恵 撮影=島本絵梨佳

本屋でぱっと目について出合った一冊

――まずは愛読書との出合いを教えてください。

ジェーン・スーさん(以下、スー):選んだのは、エーリッヒ・フロムの『愛するということ』(鈴木晶:訳/紀伊國屋書店)です。2年前くらいに、本屋さんでぱっと見て買いました。名著なので別の方の訳した本もあるかもしれませんが、たまたま目に入ったのがこの本でした。

『愛するということ』(エーリッヒ・フロム:著、鈴木晶:訳/紀伊國屋書店)

――お手持ちの一冊は、ものすごくたくさん付箋がついていますね。

2023/5/10

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ジェーン・スーさんが13人の女性たちを通して見えた共通点とは。書籍タイトルを『闘いの庭 咲く女』とした意味と現代を生きる女性たちに向けたメッセージ

 このほど、足掛け6年にわたって手がけてきた『文春WOMAN』でのインタビュー連載を、『闘いの庭 咲く女 彼女がそこにいる理由』(文藝春秋)にまとめられたコラムニストのジェーン・スーさん。「伝記になる人物より身近な女性の成功譚を聞きたかった」というスーさんは、一条ゆかりさん、北斗晶さん、田中みな実さん、辻希美さん……世代も活躍する世界もバラバラな13人の女性たちのゼロ地点からの「奮闘」を追っていく。一冊の本としてまとまった今、何が見えてくるのか。スーさんにお話をうかがった。 取材・文=荒井理恵 撮影=島本絵梨佳

「自分で自分の居場所を作った人たち」に話を聞きたかった

――本書にはさまざまな女性たちが登場します。まずは、この方たちを選んだ理由を教えてください。

ジェーン・スーさん(以下、スー):「自分で自分の居場所を作ったんだろうな」と私が感じた、私の好きな方たちですね。みなさんのお仕事を拝見していると、どの方もこの人にしかできない仕事、この人にしか作れなかったであろうポジションがあると気付いて。それで、お話を聞いてみたくなったんです。

――本書の掲載…

2023/5/2

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闘いの庭 咲く女 彼女がそこにいる理由 / 感想・レビュー

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mukimi

TVや雑誌やSNSで華やかな姿を見せる女性達へのインタビュー集。人に見られることを生業とし他者の期待に応えることに成功した女性達。意外だったのは、勇敢で自信に溢れているように見える彼女達の自己肯定感が低い言葉達。本当の自分を別に持ちながら世間のイメージを自ら進んで「演じて」いるかの様。私は人の目が気になるとか人前で上手く話せないとか悩むのだが結局、理想の自己イメージを「演じる」ことが出来ればその恐怖は払拭出来るかもしれないと気付いた。「私なんかがという思いが私を助けたことは一度もない」のだ(前書きより)。

2023/12/12

ミナミハハ

週刊文春WOMAN vol.1-5,7-13,17号掲載。作者が13人の著名人にインタビュー。読むと「彼女たちがそこにいる理由」が解る。としか言いようが無い。作者の人選素敵です。

2023/08/17

青木 蓮友

読みごたえがありましたね、皆さんものすごく素でそこにおられた様子がありありと。スーさんの誠実な佇まいがきっとそうさせたのでしょう。それにしても、皆さんの真顔が迫りくるというか。正直なんだかずっしり重くて、「素敵、いいなー」みたいな感じにはわたしはならず。まあタイトルも「闘いの庭」だし、たしかにそうだし。決してあきらめず自分を信じて永遠の微調整、わかります、そりゃあわかりますとも。こんなにわかるのに拭えない違和感はなんだろう、、トーンが深刻すぎるのかな、単に好みの問題だろうか。笑顔が一切浮かばないのです。

2024/02/20

ゆみのすけ

田中みな実、神崎恵、辻希美、野木亜紀子、吉田羊、浜内千波など、それぞれの分野で活躍する13名の女性著名人に著者がこれまでの歩みをインタビューしたもの。分野は違えど、多くの方に共通していたのが、周りに何を求められているのか、察知する能力が高く、自分のためではなく、求められた自分を自己プロデュースしていること。そして、元々は自分に自信がない彼女たちだが、他人の求めに応じるうちに、自分がやってきたことをきちんと自分で認められるようになり、自信に繋がったようだ。これが成功できた秘訣なのかと思い、ふむふむと読んだ。

2024/03/09

*+:。.もも.。:+*

美容系の人は存じ上げないのだけど魔女っ子メグちゃんみたいな名前の人、元Jリーガーの元旦那が一円も養育費を払わなかったって書いていて誰だろうとググったら意外な人でびっくりした。野木亜紀子、吉田羊、田中みな実、辻希美、北斗晶、一条ゆかり、みんなそれぞれ闘っている。スーさんの文章がグッとくる。

2024/01/26

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