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ふくすけ

ふくすけ

ふくすけ

作家
松尾スズキ
出版社
白水社
発売日
2002-10-01
ISBN
9784560035702
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ふくすけ / 感想・レビュー

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ラルル

表紙に惹かれて購入しました。これは舞台が先だったんでしょうか、それとも元々こうした作風の小説なのでしょうか?松尾スズキさんの本が初めてなので判りませんが、大衆向けの読みやすい過激さがありました。ここに「狂気」を足すと平山夢明の小説になるのかなーとか思いながら読んでいました。話の中で登場人物や舞台が混ざりますが、混乱することも無く読みやすかったです。でも何か物足りない。何でもいい、もう少し「何か」が欲しかったです

2014/07/18

ふう

松尾スズキにとって芝居ってまさに"輪廻転生プレイ"なんじゃないかと改めて思わされたニッソーヒ第二弾。「次の日、私は死にました。なぜ自分が死ななければいけないのか、理解しないままに。だけど、死んでわかったのです。世の中には死ななければならないことなんてない。その代わり、生きなければならないこともない。すべてはフィフティーフィフティーだって。だから、私は、やっぱりがっかりしないよ」 このフタバの台詞をすべての絶望した少年少女に捧げよう。「世の中な、たいがいのことは大丈夫なんだよ」 そう、大丈夫なんだよ。

2012/07/20

ハガキ

再読。えげつないです。でも、惹かれるものがあります。ラストシーンはなんとも言えない気持ちなる。だが、このシーンこそヒデイチの「純愛」を具現化されたのでは?阿部サダヲさん主演で生の舞台を見たくなります。

2020/04/28

モルテン

最近恋愛小説ばかり読んでたので違うものを、と思って再読。薬害事故で奇形となった主人公と、彼を巡る人々の数奇な運命を描く。しかし、この戯曲もまた「純愛物語」だった。といってもこの戯曲で描かれる「愛」は、巷に生きる人の愚かしく弱く、悪意と欲に満ちたどうしようもないところすべてひっくるめた愛だけれど。それが愛と呼べるかは別として。それにしても、初演時の主催名「悪人会議」とはつくづくパンチが効いているなあ、と(おそらくこれ横内謙介「善人会議」のアンチだよね)。

2014/06/29

不純

鈍獣と同じく同僚に教えられて。初めて見たときはおもしろくて恐ろしくて腰が抜ける程でたびたび思い出しては見てる。ドロドロしすぎていて気持ち悪く、しかし、何度も見たくなる。後半の、全ての断片的な話が一つに繋がる快感と共に、入り交じってわちゃわちゃと喧噪が激しくなる高揚感。静寂と狂騒に揺さぶられる上に、畳み掛けるブラックユーモア…。どす黒さとグルーヴ感で頭がおかしくなりそうで大好き。一番怖いのは、こんな話を書いてしまう松尾スズキ氏なのだが。どんな設定よりも登場人物よりもこの話を書く松尾スズキ氏に恐怖を覚える。

2015/08/26

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