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夜中にジャムを煮る (新潮文庫)

夜中にジャムを煮る (新潮文庫)

夜中にジャムを煮る (新潮文庫)

作家
平松洋子
出版社
新潮社
発売日
2011-11-28
ISBN
9784101316550
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夜中にジャムを煮る (新潮文庫) / 感想・レビュー

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ぶち

著者の平松さんは台所のよろこびを見つけるのが本当に上手い人だと思います。台所の灯だけがともる夜更けの静けさの中でジャムを煮る幸福....自分一人だけの秘密めいた幸福....果実の甘い香りが台所に満ちてくるときに感じる幸福感....すごく共感できます。そんな台所仕事のよろこびと食べるよろこびに満ちたエッセイ。食材や調理器具への慈しむかのような想い、食べることの楽しさ、面白さ、美しさを教えてくれています。 日々の暮らしを楽しくする台所のよろこびいっぱいの本です。

2018/10/18

ユメ

夜中にジャムを煮る。なんと魅惑的な響き。真夜中という特別な時間、台所の片隅で、小鍋の中のいちごがとろんととろけてゆく。その甘美な香りは、どこか官能的ですらある。翌朝できあがったジャムの別人のような顔つきも心憎い。どきりとさせられた一文は、「食べることはたのしいけれども、つくるのはたのしくなるための滅私奉公にすぎないと思っていた」。けれど、なるほど、つくるたのしみは季節の中にあるのか。十日しかない旬を追いかけていれば年中いきいきしていられる。私も食べることとつくることが少しずつ近づいていくよう、精進しよう。

2017/03/23

翔亀

料理本とは一線を画す。食べたくない時、台所に立ちたくない時、「ぐっーと地の底にもぐりこんで、このまま冬眠してしまいたい」時にどうするか、という話題が出てくる。動物と同じように、「ただからだを横たえて丸め、傷を癒しながら静かに回復を待つ」のがいいと言うのだ。その後、何を食べれば良いかという話が続くのだが(煮干しを齧るというのは試したい)、主婦の知恵とかかつての食文化を取り戻すとかには留まらない哲学を感じる。食の話題ばかりを日常の些細なことを好き嫌いで軽く書いている風を装いながら食の本質を言い当てている。

2015/12/06

めろ

おいしそうなタイトルと可愛らしい装丁が気になって購入した初めての平松洋子さん。並々ならぬ食へのこだわりが、失敗談を交えて綴られている。おいしいごはんの炊き方、お茶の淹れ方、調理道具への愛情、たくさんのレシピ。せっかく毎日料理するのだから少しでもおいしくなるように自分なりに工夫し、楽しんでみようと思えた。そんな素敵なエッセイ。あとがきが梨木香歩さんの「不思議な羅針盤」からの抜粋だったのも嬉しかった。

2014/03/04

よこたん

「~もしおかあさんの味の経験と記憶がなかったら、あたしは顔つきも話すこともかんがえることもぜんぜん違う別人になってた」 子どもからこんな風に言ってもらえたら、親冥利に尽きるだろうな。料理を作ること、食べること、道具や食器への思い入れ。便利さばかりに走らず、長年受け継がれる製法や調理法を見直し取り入れる姿は、なかなかに貪欲だ。同じ食べるなら、より美味しくなるやり方で。器は飾り物ではなく、使いこんでこそ器として輝く。お酒とつまみを語る平松さんが熱い(笑) 京都の夏のおすすめカレーうどん、是非ハシゴしてみたい。

2018/01/15

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