恋愛詩集 (NHK出版新書)
恋愛詩集 (NHK出版新書) / 感想・レビュー
しいたけ
「恋歌を、読むのはだれか」「今日も明日も、一見恋とは程遠い現実のなかで、汚れにまみれながら生きている、わたしたち、ではなかろうか」そうそう私。「平成時代のわたしたちは、おおらかで丸太のような性欲を、まだ持っているといえるのだろうか」想像したよりずっと骨太で官能的な詩集だった。ふわふわした少女の夢のような恋ではない。人を恋うこと。陶酔すること。求める剥き出しのエゴ。肉と汗。大人の恋が溢れていて、眩しかった。編者小池昌代さんの各々の詩につけられたコメントがいい。
2016/04/14
のえる
図書館本。 詩人である著者が古今東西の名詩から選んだ39編にコメントを付けた本書。出会い、片恋、成就、激情、エロス、裏切り、別れ、追慕・・・。親子愛や兄弟姉妹愛、友愛を感じた作品も。なかなか濃厚で、あまり詩になじみの無い私でも奥深さを感じたような気がする。発見も多くおもしろかった。もちろん、難しくて、よくわからん!ってものもあったけど(笑)
2022/04/29
Tui
『通勤電車でよむ詩集』の嬉しい続編です。読まれた方へ。どの詩がお好きでしたか?私は、以下です。岸田衿子の「ニ」は読むたび毎回ちがうメロディーが浮かんできます。まど・みちお「橋」は、自宅前の、通勤や買い物に行く時いつもわたる人道橋がますます好きに。松井啓子「ねむりねこと」は、‘きょうのねこは くつしたをはいた足音で あなたの むねの 細長い木の階段を降りてきていた’ に悶えました。タイトルは恋愛詩集だけど、岸本佐知子さんの『変愛小説集』並みに変な(つまり、絶品な)アンソロジーですよ。
2016/07/07
ケニオミ
恋愛って色々な形態があるから難しいな。恋愛が詩の様式をとると、もっと難しくなるな。難しかったせいか、表紙には「あなたの愛が、きっとある。」とあるけれど、僕の愛は見つけられなかったな。僕には詩は向いてないのかな。僕が共感できるのは、小倉百人一首の恋の歌「しのぶれど 色に出でにけり わが恋は 物や思うと 人の問うまで」だな。
2016/04/02
北本 亜嵐
胸のときめきを感じさせたり、時には本能を感じさせる詩ありと恋の形はそれぞれ。個人的に印象に残ったのは三角みづ紀さんの「プレゼント」『それでもこの人が大好きだ その事実にこころを殴られ わたしは 不覚にも 泣いてしまう』年を経てもと「ときめく気持ち」は持ち続けたい、そう思わせてくれました。
2016/10/19
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- 出版社
- 光村図書出版
- 発売日
- 2023-06-26
- ISBN
- 9784813804383