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老人賭博

老人賭博

老人賭博

作家
松尾スズキ
出版社
文藝春秋
発売日
2010-01-07
ISBN
9784163287508
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老人賭博 / 感想・レビュー

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pino

読友さんに北九州の黒崎が舞台の本だと教えて頂いた。松尾さんのバリバリ出身地やん。方言の「きさん」もバッチリ、うら寂しい風景もそのもの。てっきり、ギャンブル好きな老人の話かと勘違いしていた。表紙の絵は小動物のような顔して実はファンキーな爺さんだと。ところが老人が賭けの…。だったら、おおっぴらに笑うのは不謹慎だと自粛しながら読んだが、やっぱりおかしい。松尾さんが、シンシュンシャンソンショーと言わせたいばかりに、新春にシャンソンショーを開催した人みたいで。各場面の主役の後ろでずっこけたり、本音を漏らす人がツボ。

2015/08/01

カザリ

文学界に個の本一冊分掲載できるんだなあ、とソノコトに驚き。うーん、またしても需要がつかめない。

2015/02/11

manamuse

寝るまで…と思って布団の中で読み始めたら面白くて一気読みでした。最後の年輩大物俳優とその弟子とのやり取りをいかに周りの人達が自分の利益の為に上手く誘導するか、した結果想定外なことが起きてよく分からんが感動で終わるというね…笑。次も松尾さん!

2020/03/20

ちはや@灯れ松明の火

上っ面だけのちっぽけな敬老精神など指先でこねくり丸めてピンと弾き飛ばして飛距離でも賭けようか。別に深い理由なんてない、只の暇つぶし程度。閉塞感に押し潰されそうな北九州郊外の映画撮影現場で俗物揃いの関係者たちが繰り広げる賭博劇場、対象は人生最初で最後の初主演に挑む脇役一筋老俳優の演技の可否。罰当り上等、励めよ地道な裏工作。作り物めいたホロリ系人情話じゃ描ききれない哀愁ややるせなさは乾いた笑いの中に紛れ込ませよう。どれだけ笑い者にしようとも踏み越えてきた道も師弟の絆も損なわれやしない。

2010/04/03

nyanco

老人を賭けのネタに…って不謹慎ですがブラックコメディとして成功してます。老優・小関が脳内で笹野高史さんに変換されてしまって、もう可笑しくて可笑しくて…。脇役のグラドル・海は、可愛くてちょっとオバカなグラドルかと思いきや将来も見据えたセカンドビジネスをしていたり、賭けでも巧妙な罠をしかけてきたり…と個性的で面白い。30年間下積みを重ね、一度も映画に出たことのない忠実なマネージャーのヤマザキが撮影の終盤、キレるシーンもお見事!ただ、ラストに主人公が去って行く〆のシーンが私にはイマイチと感じられ残念でした。

2010/01/23

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