もう「はい」としか言えない
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「もう「はい」としか言えない」のおすすめレビュー
妻に浮気がバレて……。予想外の展開に、驚くばかり! 芥川賞候補作、松尾スズキ『もう「はい」としか言えない』
『もう「はい」としか言えない』(松尾スズキ/文藝春秋)
先ごろ、第159回芥川賞の候補作が発表された。松尾スズキさんが『文學界』(2018年3月号)に発表した『もう「はい」としか言えない』がノミネートされている。
松尾さんが劇団「大人計画」を旗揚げして、今年でちょうど30年。芥川賞は3度目のノミネート。選考会は7月18日で、それに先駆けて単行本『もう「はい」としか言えない』(文藝春秋)が刊行された。ユーモラスで、ちょっとシュール。どこか情けなさも漂って、松尾さんならではの味わいが凝縮されているのだ。
2度目の結婚生活を送る劇作家・俳優の海馬五郎は、平穏な日々を送っていたつもりだったのだが……。ある日、自分の浮気がばれていることを知った。静かに怒りをたぎらせる妻は、土下座する海馬にむかって「事務所を解約すること」「1時間ごとに背景を含めた写メを送ること」「毎日セックスすること」の3条件を課した。期間は3年で、浮気期間と同じ。妻に無条件降伏して離婚を回避した海馬だが、なんとも息苦しい日々が続いている。
そんな彼のもとに、フランスの実業家が主宰する「…
2018/7/14
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もう「はい」としか言えない / 感想・レビュー
starbro
第159回 芥川賞受賞作&候補作3作目(3/5)です。松尾 スズキは、初読です。純文学というよりも、私小説的コメディ、脚本家だけあって、文章は上手い。オススメは、芥川賞候補作で表題作の『もう「はい」としか言えない』です。芥川賞としては初々しさに欠けるのかも知れません。
2018/08/21
いつでも母さん
そういう仕組みの『もう「はい」としか言えない』だったのね。率直に面白かったです。でも本当にこんな賞があったら怖い。『神様ノイローゼ』も面白かった。笑いました。水泳教室のクラス分け・・海馬くんの気持ちがちょっとだけ理解できる。松尾スズキさん不思議な名前の方だなぁと初めて観た時に思いました(勿論TVでしたが)これは・・多分本当にあったことも含まれているはず。(どこがとは言わないが・・)
2018/08/02
れみ
妻に浮気がばれたせいで超絶束縛生活を送るなか、ある日舞い込んだ「自由人のための賞」受賞の知らせに飛びついた海馬五郎のパリ行きのお話(表題作)。何かとんでもないことが起こりそうだぞ…という予感だけはビシビシ伝わってきたけど、本当になんだかすごいことになってた…というか予想外に重いテーマ。ほか、海馬五郎の幼少期を描いた「神様ノイローゼ」。うーむ、これは…なんと言ったらよいものか…。「少年水死体事件」ってドキッとする表現で、その顛末を知ってびっくりだけど、これはこれでかなり怖い。
2019/02/05
なゆ
浮気がばれ妻にがんじがらめにされている海馬五郎。てっきり妻に対して「はい」としか言わせてもらえないのかと。たまたま胡散臭い賞を受賞し、妻からの制裁から一週間でも逃れたくてパリでの受賞式へと旅立つ。そこに待ち受けるワケのわからない状況と、恐るべきワークショップとは!一体どんな結末かとザワザワしたが、通訳のマイペース聖くんが、いい感じに脱力させてくれたー。併録の「神様ノイローゼ」は海馬五郎の子どもの頃の話だが、どうにも松尾スズキ氏御自身の話に思えて仕方がない。“少年水死体事件”、な。海馬の恍惚が…悲しい(笑)
2018/10/03
とろとろ
最初からハチャメチャな話で、浮気がバレて毎日セックスしなければならないことと、○○○賞でパリに行くということから始まる。結局、出掛けた先のパリの下町の話やショーの話だとか取り留めも無い(馬鹿馬鹿しい? )話が延々と続き、最後は賞を出した本人の自殺現場まで同行させられるというオチ。芥川賞候補2回目ということらしいが著者は脚本が本業か。脚本家が片手間に小説を書くというのはよくあるパターンだけれど、いずれも自分には合わなかったし、今回も全く何の意味かわからなかった。誰かが面白がって芥川賞に推薦したのかしら。
2018/11/09
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