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ひび割れた日常——人類学・文学・美学から考える

ひび割れた日常——人類学・文学・美学から考える

ひび割れた日常——人類学・文学・美学から考える

作家
伊藤亜紗
奥野克巳
吉村 萬壱
出版社
亜紀書房
発売日
2020-11-18
ISBN
9784750516745
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ひび割れた日常——人類学・文学・美学から考える / 感想・レビュー

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けんとまん1007

三人の方によるリレーエッセイ。終わりの方の伊藤亜紗さんの中に「ひび割れた日常」の言葉がでてきて、納得。現在進行形である、コロナ禍における日常。まさに、ひび割れた状況がある。しかし、何故にひび割れたのか、その中で、どう営みを続けていくのか。改めて、先人の知恵や、物事の捉え方の大切さを実感。ひび割れの、最大の源は、人の言葉であるということ。腑に落ちる。

2021/10/20

Tenouji

経済社会のコロナ禍ではなく、自然の中の人間に対するコロナ禍を考える本。近代化で人類が整えてきたことが、大きく崩れることがある。全体性というか、それを取り戻すというのは、どういうことなんだろうかと、考えてしまった。

2021/06/27

takeapple

コロナ禍における日常についてのリレーエッセイ。文化人類学者、作家、美学者と言う組み合わせだが面白かった。ブックガイドとしても楽しめる。ウイルスは、高等生物の遺伝子が飛び出したもので、新型コロナウイルスの膜のように見える部分はヒトの細胞幕と言うのは驚き。

2020/11/29

imagine

奥野氏、伊藤氏の両名に惹かれて。だが吉村氏が入ることで非常に奥行きのあるリレーエッセイになっている。三者三様の得意分野から繰り出される多彩な視点。次々と提示されるテーマに対し、その論点に相応しい題材をすぐさま自分の引き出しから取り出す様子は、高度な知的遊戯だ。それでいて、相手を否定したり打ち負かそうとせず、共通項を次々と抽出。コロナ禍における人間の営みについて、新たな可能性を感じさせてもらった。

2021/01/29

lily

自分なりにコロナ禍を総括しようと思い手に取った一冊。「確固不変の独立した自我を盲信し、自我など持たない新型コロナに対して怒りの拳を振り上げても、その拳は誰か他人の頭の上に落ちるのがオチなのではあるまいか。」コロナ禍において正しく怖がることはもちろん、これを上手く乗り越えられない人間社会に警鐘を鳴らしている。中でも、未来から逆算して今すべきことを考える引き算の時間と、今できることを少しずつ積み重ねていく足し算の時間の話が印象的。引き算のできないコロナ禍で、足し算の重要性が浮き彫りになったという指摘には首肯。

2023/07/02

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