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東京の夫婦

東京の夫婦

東京の夫婦

作家
松尾スズキ
出版社
マガジンハウス
発売日
2017-08-10
ISBN
9784838729616
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「東京の夫婦」のおすすめレビュー

福岡出身51歳バツイチと茨城出身31歳箱入り娘が『東京の夫婦』になったら…

『東京の夫婦』(マガジンハウス)

 福岡出身の51歳バツイチ男性が、20歳年下の茨城出身の箱入り娘と東京で夫婦になる。バックグラウンドも住む世界もまるで違う2人が出会うことができたのも東京だからかもしれないし、互いに縁の薄い土地で当たり前のように新しい暮らしを作っていけるのも東京だからなのかもしれない。

 その男性とは、作家、演出家、俳優とマルチに活躍する松尾スズキさん。普通自動車免許を持った一般女性である妻のM子さんとの結婚生活を綴った新刊エッセイ『東京の夫婦』(マガジンハウス)は、ある意味、寄る辺のない東京の気配だからこそ見えてくる「夫婦のあり方」を描く一冊だ。

 印象に残るのは、松尾さんが結婚の本質を見据えるまっすぐな目線だ。重度の認知症になった親の世話、子供を持つことについて、自分が先に死ぬであろうことの申し訳なさ。なんとなく宙ぶらりんにしがちな数々のことに、他人と「家族になる」選択をしたからこそ、核となる答えを持たなければならないのが結婚というもの。凸凹はあってもちゃんと言葉に出して、正面から向き合う夫婦の姿がいい。

「孤独でなくなることで自分…

2017/8/11

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東京の夫婦 / 感想・レビュー

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おかむら

20歳年下の一般女性と再婚した松尾スズキの新婚生活エッセイ。マガジンハウスのGINZAという雑誌の連載(たぶん途方もなくオシャレな雑誌か? 美容院で持ってきてもらえたことないのでわからんが)。加齢のせいか幸せだからなのか角が取れたというか枯れた味わい。 そんな中、母の介護のくだりは男のズルさというか使えなさを感じました。姉がキレたのわかるわー。

2017/10/24

Kumiko

20歳年下のM子さんとの再婚生活話や、一度目の結婚について語るエッセイ。それにしても松尾さんってばおモテになる(伊良部先生なのに!…って古いか)。どんな媒体からも「ピュア」な性質が垣間見えてしまう松尾さんだが、その辺にモテる秘訣があるのかな?このエッセイではもうひたすら「奥さん大事です」光線が溢れてて、ファンとしてはもっと赤裸々に描いて欲しいなぁ~と思わなくもないけど、結婚生活の平安を優先するためにはこの程度で留めておくしかないのでしょうね。ラッスンゴレライが分からない件には心の底から共感致しました。

2017/09/06

初めて読む松尾スズキさんのエッセイは期待通り面白かったです。わたしは遊び心が溢れているおじさんに魅力を感じてしまうようです。わかる、わかる!わたしもボールペン苦手、絶対上手く書けないよね~2017.08.10

2018/08/04

なべっくす

★★★★★「大人失格」から松尾さんのエッセイが大好きで色々読んできたけど、こんなに優しい人だったのか…胸を締め付けられたり、声を出して笑ったりして図書館で一気に読了。 「子供を持たないと決めた僕たちが結婚した理由」の「負債を返済していく」という表現と、「愛情が永遠を約束するものではない」の言葉にとてもとても惹き付けられて何度も何度も読み返したけどまだ何度でも読み返したい…ので買い直す! 夫婦になる理由に答えはないけど、ふとした時に一瞬腑に落ちる感覚、その積み重ねで十分なのかな、と思った。

2019/05/02

ばんだねいっぺい

 静かな落ち着いた文になにか感じるものがある。若い頃のエッセイとは異なる味わいがある。続きがあるとすれば、どんなことを書くのだろう?と興味がある。進行中の喜劇映画も、早く見たい。

2017/08/12

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