実験 (新潮文庫 た 90-3)
実験 (新潮文庫 た 90-3) / 感想・レビュー
ω
芥川受賞前の作品ω 「共喰い」のような激しさは少なく、万人に面白いとは受け入れられないとは思うけれど、表題作は引きこもりの旧友を利用して小説のネタを得ようとする面白い構成。 「週末の葬儀」の不穏さ。おっさんがひたすら自分の存在の揺らぎをブツブツ言ってる感じは、なかなか読ませられた( ^ω^ )
2023/03/16
i-miya
2013.04.13(つづき)田中慎弥著。 2013.04.11 僕はね、ハックスベリー・フィンの冒険、小さい本買って全部読んだよ。 はなを押さえながら自分が殴らないと。 私、前の名は出さなかったのだ。 地図で示された下北半島が、元犯人である歯を前のほうから失い、今回は生まれて初めてのカンニングで、テスト中断のきっかけにはなりはしないかという周りの期待。 どの部分をカンニングしようとしたのだ、と聞かれ、右が下北半島で左が津軽だ。
2013/04/13
i-miya
2013.04.21(つづき)田中慎弥著。 2013.04.20 ◎汽笛。 何か考え事しながら、船に乗るために港を目指して歩いていたが、私の視線に、視界に鮮やかな色の○○が飛び込んできた、 選挙ポスター、今日投票。 考え事に戻ろうとしたが、考え事をどこかに落っことしたのだろうか、と見回した。 いつごろだろう、考え事を探すのをやめ、今度は時間を探してみるが、無駄だった。 意外と落ちていない。 家に戻ろうとしたが、甘い匂い、が入り込む。
2013/04/21
i-miya
2013.04.10(つづき)田中慎弥著。 2013.04.09 (解説、つづき)田中の小説言語は、難解だろうか。 まったくそんなことはない。 平明そのものである。 彼の小説の難解な部分を、「三田春男」の言葉が完全に引き受けている。 三田-引きこもり、鬱病―に主人公は、会いに行く、三田の両親の依頼で。 自身の両親の交接に、選挙演説が入り混じる。 豚と晋作、松陰。 「武本、うんぬん」は、選挙演説。 主人公=“満”。
2013/04/10
i-miya
2013.04.17(つづき)田中慎弥著。 2013.04.17 要点が細部に紛れ、細部だと思っていたことが、要点より大きくなり、しかも、はやり細部でありつづけたりする。 私は笑っていたのだ。 右手、左足、左手、左足、そして、全身、笑う。 二十四年間、わたしはずっと笑っていたのだ。 春男と自分はもう関係もないのだ、と。明け方、私、声上げ、玉恵に起こされた。 玉恵には言わなかったが、春男と絶交だ、と言っていたのだ。
2013/04/17
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- 出版社
- 光村図書出版
- 発売日
- 2023-06-26
- ISBN
- 9784813804383