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ロンリネス

ロンリネス

ロンリネス

作家
桐野夏生
出版社
光文社
発売日
2018-05-31
ISBN
9784334912130
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「ロンリネス」のおすすめレビュー

まさか自分が「W不倫」にハマるとは…“本当の恋”に出会い、翻弄されるママたちの不倫事情

『ロンリネス』(桐野夏生/光文社)

 幼い頃「大人」は、スーパーマンのように何でも完璧にこなす存在に見えていた。

 だが、歳を重ねて実感する。彼らとて、本当はそんなに強くない。多くの人が、寂しさを抱えたまま生きているし、自分のことをわかってほしいと願っているような気がする。

 結婚した、子供が産まれた――。それは確かに特別なことだが、人生の新たなステージに進んだがゆえの「孤独」というものも確かにある。どこまでいっても満たされない心を持て余し、気が付いたらとんでもない所へ落ちていた……! そんな風にはならないようにしたいが、欠陥だらけの人間ゆえ、「絶対に大丈夫」とは言い切れないのが怖いところだ。

 桐野夏生の『ロンリネス』(光文社)は、東京湾岸のタワマンを舞台に、孤独を抱えるママたちの「不倫事情」が描かれた小説である。本作は、2013年に発売された『ハピネス』の続編。前作では、タワマンに暮らすセレブなママ友界の裏側やヒエラルキーが暴かれていたが、今作で描かれるのは激しい「不倫愛」だ。

 夫がいて子供もいる女性が「本当の恋」に出会い、翻弄され、傷付き、それで…

2018/8/12

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ロンリネス / 感想・レビュー

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ヴェネツィア

2018年刊、桐野夏生の近著。かつて『OUT』で描いたような、追い詰められた、しかもそれでいて情念の滾る人物たちと、ひりつくような物語はどこに行ってしまったのか。あの頃の桐野に比べると、本書は何とも甘ったるい。特に主人公の有紗と、彼女の親友ともいうべき美雨ママ2人の結末が。これでは何を問いかけたのかわからない。桐野夏生も老いて情熱を失ったのか。あるいは、たまたま本書は次なるステップへの過渡的な作品なのか。プロの作家だとて、すべての作品が満足のいくものであるとは限らないだろう。

2019/11/07

starbro

桐野夏生は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。5年程前に読んだ『ハピネス』の続編、豊洲タワマン不倫恋愛小説でした。著者にしては、ポイズンもサプライズもなく、たんなる不倫恋愛小説でした。豊洲のタワマンは不倫の巣窟のようです。だから人気があるのでしょうか?芸能人も一般人も、どうして手近ですませようとするのでしょうか?

2018/07/03

のり

おいおぃ、それでいいの?って言いたい。母であることより女を選ぶ「有紗」や「洋子」。好き勝手しながら腰が引ける男達。なんとも浅はかで振り回す。犠牲になるのは無垢な子供達。いくらタワマンがセキュリティがしっかりしていても、夜に子供一人置いて外出する有紗は全てにおいて失格。ここまでくると救いようがない。「高梨」との関係も悪化したら懲りずに次に向かうだろう。後味が悪いのに桐野作品は中毒性がありやめられない。

2019/04/18

ウッディ

美雨ママとイブパパが不倫して・・前作「ハピネス」を読んでいないためか、この世界に入り込むのに時間がかかってしまった。子供のママとして互いを呼び合いながら、嫉妬や恋愛感情を露にする一人の牝として生きるママ友たちの微妙な関係をグイグイ読ませていく桐野さんの文章はさすが。前の離婚で息子と離れ離れになる辛さを経験しながらも、高梨への愛情を抑えきれない有紗。登場人物に感情移入できないのに、彼らから目を離せないのは、自分にも同じような闇の部分があるからだと思う。破滅の先に見えるものを知りたい。そんな小説でした。

2019/01/04

うっちー

よくわからない世界でした

2018/08/11

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