あきない世傳 金と銀(十一) 風待ち篇 (ハルキ文庫 た 19-26)
あきない世傳 金と銀(十一) 風待ち篇 (ハルキ文庫 た 19-26) / 感想・レビュー
しんごろ
こいつはいけねえ。いけねえよ~(あれ、どこかで聞いたような…)。面白くて続きが気になるじゃないか。一難去ってまた一難。山あり谷ありでしたが、困難を乗り越え、新たな絆もできて、良かった。音羽屋、相変わらず悪い奴。とりあえず、ざまあみろかな。結はだんだん心が荒んできてるな。幸よ、優しすぎるぞ。俺なら縁を切るな。幸、頑張れよと応援したくなる。幸の英断が浅草太物仲間という力強い味方ができて、五鈴屋に大きな転機がきそうだね。河内屋、スケールがデカい。いつか実現してほしいけど、きっと音羽屋が邪魔するんだろうなあ。
2021/08/11
ひさか
2021年8月ハルキ文庫刊。書下ろし。シリーズ11作目。菊栄さんのきっぷの良さ、決断力、仕草、様子が素敵です。夜のお帰りのシーンなんかでは、物騒なことがおこらないのかと心配します。江戸の大火はあれど、前回に続いてアゲアゲな展開は、気持が良いですが、かえって疑心暗鬼にとらわれます。結ちゃん事件があってから、高田さんには、たくさんの苦情が行ってる気がするので、当分は安心か、いやいやわからんわなと思ったりもします。
2021/09/25
Yunemo
のちの世に伝えられるものに育てたい、この一心が人の心を動かす、仲間の結束を強固なものにする、何だか気持ちがジンときます。商売の原点はここにあり、とも想うのですが。大海に出る前の風待ちの時という表現、ここでの心の葛藤が身に沁みて。悪手、妙手、この違いに気付かぬままに、目の前の利益を追っての一手、確かに今の経営者にも当てはまります。どんな大企業でもここの眼を閉じてしまうと、企業衰退にまっしぐら。規模の大小に拘わらず、商売の原点を見忘れた結果がゴロゴロ。今の経営手法っていいのかな、との素朴な疑問を残したままに。
2021/08/16
Makoto Yamamoto
今回は宝暦の三の度の大火による江戸の被害とそこから復興していく姿が描かれ、さらに五鈴屋江戸本店が、浅草の太物仲間と絆を深くしていく流れ。悪役日本橋音羽屋はちゃんと頑張っている。 現代でも、競合相手の出し抜くために必死の技術開発と他社動向把握はするし、品薄になりそうならシッカリ手当をするが、やり方と程度の差かも知れない。音羽屋と幸とのやり取りが、幸の成長を感じさせる。災難に遭いながらも菊榮のさらっとした頑張り、簪の商売も順調に行って欲しい。 浅草太物仲間の心意気もいい。 半年後が楽しみ。
2021/09/14
やま
江戸浅草田原町で太物(木綿)を扱う五鈴屋江戸本店は、開店丸8年を迎える。店主・幸は、大阪の五鈴屋からこの浅草の地に店を出して。一番の喜びは、五鈴屋江戸本店が、この地に根をおろしたこと。苦しみは、妹・結の裏切りです。此度は、火事があったり、音羽屋忠兵衛に買い占められたり…と苦難が続きましたが。幸と周りの知恵で乗り切ります。喜びも苦しいことも有り、もうひとつ盛り上がりに欠けますが。丁寧に、こまやかに書かれているのが印象的です。シリーズ11作目。字の大きさは…小。2021.09.18~19読了。★★★★☆
2021/09/20
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- 出版社
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- ISBN
- 9784813804383