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作家の老い方

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倉本聰
鷲田清一
中井久夫
太田水穂
草思社編集部
出版社
草思社
発売日
2022-09-28
ISBN
9784794226051
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作家の老い方 / 感想・レビュー

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いつでも母さん

『後悔のない人生なんてありえない。足搔かずに生きている人なんていない。「いい人生」の定義なんて存在しない。人、それぞれが自分のモノサシを手に入れて、計り、創りあげるしかないのだ。』これはあさのあつこさん。33人の作家たちの「老い」が描かれていた。既に正々堂々その道をまっしぐらの私。為になったりならなかったり(笑)小説か?ってのもあった。遠藤周作さん、谷川俊太郎さん、木山捷平さん、穂村弘さん、鷲田清一さんが良かった。人は生きていれば誰しも老いるけれど、長寿社会になったから良くも悪くも話題に上るのだろうなぁ。

2023/04/12

佐島楓

新旧の作家・歌人・俳人の老いにまつわるエッセイ。男女の違いと、老いにどれだけそのかたが距離があるかでかなり書いていらっしゃる内容が異なってくる。よかったのは萩原朔太郎の率直な老いへの恐怖と、もともと好きである吉行淳之介の短編小説のような洒脱さ。

2023/01/08

しゃが

作家たちの考えたり・体験した「老い」を描いたエッセイ、小説、詩歌三十三篇。詩歌が想像させを心に響く。奇しくも二人の作家が触れた斎藤史の短歌「冬茜褪せて澄みゆく水浅黄 老いの寒さは唇(くち)に乗するな」、詩人・李商徳の漢詩「夕陽、無限に好し。只だ是れ、黄昏に近し」、河野裕子の母の死からの短歌「死ぬことが大きな仕事と云ひゐし母 自分の死の中にひとり死にゆく」。人ぞれぞれの老いがある…

2022/10/21

佐々陽太朗(K.Tsubota)

「めでたき人のかずにも入(いら)む老(おい)のくれ」 かの芭蕉が画讃として書いた一文らしい。”どうやら自分も人並みの幸せ者の数に入ることになるのだろう。老いたしまった今年も暮れようとしている。”の意。これを書いた芭蕉は厄年の42歳。その昔、男42歳は「初老」のめでたい年とみなされた。平均寿命の短かったころの気持ちの表明ということであれば、今の平均寿命ならば還暦60歳がこうした心持ちになっても良い年齢か。もうすぐ満64歳を迎えることとなる私も芭蕉の言う「めでたき人の数」に入ったと喜ばねばなるまい。

2023/09/13

yumiha

「異性の俳優やタレントをときめきをもって見なくなった」(角田光代)に共感した私も老いている。嬉しかったのは、斎藤史の短歌「冬茜褪せて澄みゆく水浅黄老いの寒さは唇に乗するな」を取り上げてくれた作家が二人(山田太一、中村稔)いたこと。軟弱者の私は、斎藤史の気概がうらやましくて好ましい。「携帯電話持たず終らむ死んでからまで便利に呼び出されてたまるか」も見事な気概。軟弱者の私はスマホ使ってるけど💦また「リウマチの患者が統合失調症にも認知症にも罹りにくい』(中井久夫)という箇所には驚いた。リウマチ患者でよかった。

2023/04/22

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