宮尾本 平家物語 一 青龍之巻 (文春文庫 み 2-9)
宮尾本 平家物語 一 青龍之巻 (文春文庫 み 2-9) / 感想・レビュー
金吾
清盛の出生の秘密から公卿になるまでです。保元・平治の乱はありますが、全体としてはしっとりと進んでいます。この後どのように話が進むのかが楽しみです。
2023/11/07
なお
清盛の生立ちの秘密から青年になり、平家の長になるまで。2巻が楽しみ。
2017/07/17
おぎにゃん
作者のたおやかで上品な筆致は、愛憎と権謀術数渦巻く王朝絵巻を描くにはふさわしいが、血で血を洗う合戦絵巻にはいかがなものかと、ちと心配していたが…文語交じりで描かれる合戦の描写は躍動感に溢れ、読んでいて心地よい。何せ「平家物語」である。血で血を洗う合戦と言えども、そこには、作法があり、大義名分があり、勝つも負けるも名を惜しむ、そんな様式美の世界である。作者の筆致は「平家物語」の持つ「様式美」と「諸行無常」を、序盤からしてみごと現代に甦らせていると感じた…物語は清盛の後半生へと続く。いざ第二巻「白虎之巻」へ。
2014/10/05
AKI
歴史小説を読むと、脚色はされているとはいえ、こんなにも魅力ある人物達に出会え、またその人物達の生き様を追いかけたくなる。今作でも主人公の平清盛の周辺に、よくぞこの期間にこれだけの人物が集合していたなぁと。待賢門院璋子、崇徳上皇、悪左府頼長、悪源太義平等々。彼らを取り上げた作品を探してしまい、益々積読山が高くなる(笑)1巻の清盛は権力に対してまだあまり執着はなく、どことなくおっとりとしたお人好しの印象。今さらだけれど、なぜよりにもよって頼朝の命ごいを受け入れちゃったんだろうね。(私、頼朝も好きですが)
2019/01/01
noémi
清盛誕生の秘密から正三位に上がるまで。まぁ~、長い。一冊でぶっとい上下ぐらいのボリュームあり。女性だからなのか、宮尾さんにかかると嫋々たる話になる。清盛こんなにナイーヴで大丈夫か?しっとりと情緒纏綿とした王朝風でといえばいいのか、いやジットリとくどいといったほうが正しいかは判断の迷うところ。一方、戦乱の場面になると饒舌な口調は、にわかに重たくなるのはなにゆえか?「ええ、はがゆき義朝かな」でいきなり文語体。もしかして原文のまま?そう思って読むといかにオリジナルの文体が簡潔でしかも美しいかが分かる。
2012/08/08
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- 出版社
- 左右社
- 発売日
- 2017-10-07
- ISBN
- 9784865281774