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唯川恵

職業・肩書き
作家
ふりがな
ゆいかわ・けい

プロフィール

最終更新 : 2018-06-08

1955年、石川県生まれ。84年『海色の午後』でコバルト・ノベル大賞を受賞、デビュー。2002年『肩ごしの恋人』で直木賞、08年『愛に似たもの』で柴田錬三郎賞を受賞。著書に『セシルのもくろみ』『とける、とろける』などの小説ほかエッセイも多数。著作に『手のひらの砂漠』、初の時代小説『逢魔』がある。

受賞歴

最終更新 : 2018-06-08

1984年
『海色の午後』第3回コバルト・ノベル大賞
2002年
『肩ごしの恋人』第126回直木賞
2008年
『愛に似たもの』第21回柴田錬三郎賞

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「人妻と少女の同性愛」「燃えるような不倫関係」小説の美しいベッドシーンまとめ

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 小説に登場するベッドシーンは、グロテスクに性を炙り出したものから、爽やかな切り口でえぐみをまったく感じさせないものまで、実に多種多様だ。本稿ではそんな中から、素直に「美しい」と感じるベッドシーンを5つご紹介したい。

このまとめ記事の目次 ・ため息の時間 ・失楽園 ・さよなら、ニルヴァーナ ・卍 ・ボクたちはみんな大人になれなかった

■蘭の花は、美しく官能的…まるで女性の身体のよう

『ため息の時間』(唯川恵/新潮社)

『ため息の時間』(唯川恵/新潮社)は恋をせずにいられない男女のための短編集。「夜の匂」は、付き合いたての男女を描いている。

長いキスの後、井沢は右手で幹子の両手首を掴み、頭の上へと持ち上げた。それから脇の下に顔を突っ込み、舌を這わせた。かすかにあの蘭に似た甘酸っぱく、生々しい匂いがした。

 蘭という花の、美しさとグロさを併せ持った様を、女性と結びつける描写が印象的だ。この話は途中から彼女(幹子)の親友が介入してきて予想外の結末を迎えるので、ぜひそこもチェックしてほしい。

■燃えるような禁断の愛は、切なく、美しい

『失楽園』(渡辺淳一/講談社)

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「母に愛されたかった」「母の愛が重かった」離れられない2組の歪んだ母娘物語

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『啼かない鳥は空に溺れる』(唯川恵/幻冬舎)

「毒親問題」の中でも、近年特に取り上げられることが多いのが「母娘」の問題だ。女同士の密接な関係。それはときに、健全な「愛情」の域を超えたこじれた関係性をも生んでしまう。

『啼かない鳥は空に溺れる』(唯川恵/幻冬舎)は、歪んだ母娘関係を真正面から切り抜いた小説だ。本書には主人公の女性、いや、「娘」が2人登場する。愛人の援助を受けセレブ気取りの生活を送る32歳の千遥。彼女は幼いころから母の精神的虐待に痛めつけられてきた。一方、中学生のときに父親を亡くした27歳の亜沙子は、母の愛を受けながら、2人で助け合いながら暮らしてきた。しかし彼女は母の愛に疑問を感じ始める。

■母の精神的虐待を受ける娘は、散財中毒  母から愛されなかった千遥は、親元を離れてもなお母の呪縛に苦しめられる。個人的に印象深かったのは、彼女の散財癖について語られるシーンだ。

 母からの電話で罵声を浴びせられた後、衝動的にシャネルのバッグを買ったことで覚えた恍惚感。その日から膨らみ始めた彼女の欲望には際限がなくなり、千遥は仕事とは別にファッションヘル…

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注目の新刊 『ためらいがちのシーズン』 ダ・ヴィンチ2013年7月号

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14歳の陽菜は、子どもの頃に住んでいた町に、5年ぶりに戻ってきた。初恋相手の陸人や、すっかり変わってしまった親友のりりなたちと再会した陽菜。りりなの心を開かせるが、ある男の子の存在で二人の関係は微妙になり……。恋と友情の狭間で揺れる姿が瑞々しい!

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注目の新刊 『手のひらの砂漠』 ダ・ヴィンチ2013年5月号

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夫の暴力から身一つで逃げ出した可穂子。弁護士の手を借り離婚も成立し、新しい人生を始めようと模索していた矢先、元夫の雄二が現われる。どこまでも追ってくる執拗な元夫に可穂子は――。直木賞作家がDVと懸命に闘う女性を描いたサスペンス長編。

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注目の新刊 『途方もなく霧は流れる』 ダ・ヴィンチ2012年4月号

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50歳を目前にリストラされたバツイチの岳夫は、恋人にもふられ、ボロ家での田舎暮らしをはじめた。しかし彼の周りには、料理屋の女将とその娘、艶やかな人妻、知的な獣医となぜか女性の姿が……。新たな人生に立ち向かう男の姿を描いた、大人のための長編小説。

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