【京極夏彦特集】スペシャル対談2 京極夏彦×又吉直樹「京極先生の作品が、自分に結びついていることが多い」
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※本記事は、雑誌『ダ・ヴィンチ』2023年10月号からの転載です。
デビュー作『姑獲鳥の夏』から京極作品を愛読し、ファン同士の集いにも参加したことがあるという又吉直樹さん。「百鬼夜行」シリーズについて、お互いの創作についてお伺いするとともに、お二人の話題は遠野での不思議体験にも広がり――!?
取材・文=門賀美央子 写真=干川 修
又吉 『鵼の碑』、発売に先駆けて読ませていただきました。すごく面白かったです。シリーズをずっと読み続けている読者はもちろん、今作から読み始めても楽しめるんじゃないかなと思いました。また、これを読んだ後に改めてシリーズ第1作の『姑獲鳥の夏』に戻って既存作を通読すると新発見もありそうです。 京極 ありがたいご感想です。 又吉 京極先生の小説には好きなところがいっぱいあるんですけど、とりわけ世界観というか、舞台設定がすごく好きなんです。『姑獲鳥の夏』は、関口が古本屋「京極堂」に向かって歩いていくシーンの語りに引き込まれました。しかも、そこから先に出てくるのが僕の好きなものばかりで夢中で読んだのを覚えています。 京極 書いてる方…