小僧の神様・一房の葡萄 (21世紀版・少年少女日本文学館5)
小僧の神様・一房の葡萄 (21世紀版・少年少女日本文学館5) / 感想・レビュー
カブトムシ
「小僧の神様」…「屋台のすし屋に小僧が入って来て一度持ったすしを価をいわれ又置いて出て行く。これだけが自分が其場に居あわせて見た事である。此短編には愛着を持っている。」(「創作余談」)いかにも短編らしい短編です。その意味では前期における「清兵衛と瓢箪」を連想させます。この「小僧の神様」は、大正9年「白樺」1月号に発表された作品です。「一房の葡萄」…有島武郎は大正時代のやはり白樺派の小説家です。この人の小説には、何か気品を感じます。この「一房の葡萄」という小説は、その最たるものです。私はこの小説が好きです。
rokoroko
柏市のあけぼの山公園と言うところにコスモス見に行った。布施弁天と言う場所の近くだ。志賀直哉は「雪の遠足」という作品で布施弁天を書いているというので読んでみた。凍てつく冬の我孫子市と往復8キロくらいの遠足にいぬが付いてきたという他愛もない話。コスモスに人が集まり弁天には七五三祝いの家族が駐車場に社殿にと華やかに群れている現在を志賀氏に見せてあげたい
2020/10/22
うらなり
子供向けの本ですが字が大きいのと、字句の解説があるので楽しいです。白樺派の作家3人。共通は学習院、帝大、お坊ちゃま。志賀、武者小路は天寿を全うしたが、有島は海外留学経験もあるが45歳で心中。短編を中心に編纂されているがどれも素晴らしい。それぞれの作家の長編も読んでみたい気になりました。和解、友情、或る女。
2020/04/05
訪問者
志賀直哉「清兵衛と瓢箪」はこれぞ元祖オタク小説といえる傑作。有島武郎「小さき者へ」は小さな子供への愛情あふれる傑作。
2022/02/22
まげりん
中2三女が借りてきたのでちょっと拝借。志賀直哉は文庫があるので、他の2人のを読んだが。順番通りに読んだ方がいいと言われた。なるほど、確かにだんだん色がはっきりしてくる。読まずに生きてきた「一房の葡萄」だが、なるほどこれはあの頃に読むべき作品だった。もったいなかったなぁあ。
2021/05/20
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- 出版社
- 左右社
- 発売日
- 2019-11-01
- ISBN
- 9784865282511